最新記事

ブレグジット

イギリス下院、EUとの自由貿易協定を承認 離脱交渉完了へ

2020年12月31日(木)08時25分

英下院は30日、政府が欧州連合(EU)と合意した自由貿易協定(FTA)を承認した。ロンドンで撮影(2020年 ロイター/TOBY MELVILLE)

英下院は30日、政府が欧州連合(EU)と合意した自由貿易協定(FTA)を承認した。EU離脱移行期間の年内終了を控え、双方が新たな関係を始める準備が整ったことになる。

双方はこの日、協定に署名した。英議会の最終承認で4年余り続いた離脱交渉が完了する。

ジョンソン英首相は議会で、利益が一致すればEUと「手を取り合って」協力したいとし、英国が新たに得た主権を通じて国内経済を再構築すると指摘。「EU離脱は終わりではなく始まりだ。取り戻した権限、再び戻ってきた手段を最大限に活用する責任はわれわれ全員にかかっている」と強調した。

下院では521対73の賛成多数で可決。法案は上院の承認を経て成立する。

EU加盟国政府は前日、来年1月1日からの暫定発効に向けてFTAを承認した。

24日の合意以来、FTAには批判も出ている。野党労働党はあまりにも内容が薄く、サービス部門の貿易が保護されていないと指摘。漁業従事者は首相が利益を売り渡したと非難しているほか、北アイルランドの地位を巡っても多くの不確実性が残っている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・1月20日、トランプは「自分の大統領就任式」に出る?
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体


ニューズウィーク日本版 ISSUES 2026
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月30日/2026年1月6号(12月23日発売)は「ISSUES 2026」特集。トランプの黄昏/中国AIに限界/米なきアジア安全保障/核使用の現実味/米ドルの賞味期限/WHO’S NEXT…2026年の世界を読む恒例の人気特集です

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ゼレンスキー氏、年内の進展に期待 トランプ氏との会

ワールド

オデーサなどで外国船舶損傷、ロシアが無人機攻撃=ウ

ワールド

プーチン氏、領土交換の可能性示唆 ドンバス全域の確

ビジネス

トヨタ、2026年の世界生産1000万台超を計画 
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 5
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 6
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 7
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 8
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 5
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 6
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 7
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 8
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 9
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 10
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中