最新記事

米大統領選

共和党が自作の投票箱を「公式」と偽って設置する無法の米大統領選

Arson Investigators Launch Probe Into California Ballot Drop Box Fire

2020年10月20日(火)17時55分
デービッド・チャイルド

ニューヨーク州の公式投票箱。郵便ポストのようにあちこちに置かれている  Mike Segar-REUTERS

<投票箱が中から燃え出す放火とみられる事件も。本当に公正な票のカウントは可能なのか>

10月18日にカリフォルニア州の投票箱内部で発生した火災に関して、放火捜査官による調査が開始された。この火災により、数十人分の票が焼失した可能性がある。

ロサンゼルス郡ボールドウィン・パークの公共図書館前に設置されていた投票箱の中から18日夜8時ごろに火災が発生、すでに投函されていた複数の投票用紙が焼けた。

現時点では出火の経緯は不明だが、地元メディアは消防士の話として、何者かが火のついた新聞紙を投票箱に入れたようだと報じている。

報道によれば、この火災の対応にあたった消防隊は、ホースを投票口に差し込んで火を消さざるをえなかったという。

消火後、チェーンソーで投票箱を切り開き、焼けた投票用紙を取り出した。これらの損傷した投票用紙は、その後警察によって回収された。

放火捜査官がこの事件の調査を行っている最中だが、現時点では、いったい何枚の投票用紙が焼けたのかは不明だ。

共和党は独自の投票箱を設置

火災のニュースに先立つここ数週間は、ロサンゼルス郡、オレンジ郡、フレズノ郡などの複数の地域に共和党が独自の投票箱を設置したことをめぐって論争が巻き起こっていた。

共和党関係者は、党独自の投票箱を設置したことを認めている。設置した投票箱の数は明らかにされていないが、共和党によれば、教会、党の選挙事務所、銃の販売店、射撃練習場などに設置したという。

カリフォルニア州で行われる選挙の最高責任者であるアレックス・パディーラ州務長官は10月12日、共和党が設置した「未承認で非公式」の郵便投票用紙回収箱の撤去を命じた。

パディーラと、ハビエル・ベセラ州司法長官は、10月15日までに共和党が投票箱を撤去しなかった場合は、起訴の可能性も含めた法的措置をとると述べた。なお、彼らはどちらも民主党に所属している。

パディーラは16日、共和党カリフォルニア州支部が投票箱を撤去したことを確認したと述べた。さらに、選挙違反の可能性を調査する州司法長官と連携して、さらなる情報を集めるために召喚状を発行する手続きを進めていると付け加えた。

一方の共和党側は、不適切な「公式」の表示がない別の投票箱を使って、投票用紙の回収を進めるとの声明を出した。

共和党がそうした投票箱を使用することの合法性について、州司法長官のベセラは明言するのを拒んだ。

(翻訳:ガリレオ)

ニューズウィーク日本版 AI兵士の新しい戦争
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年1月13号(1月6日発売)は「AI兵士の新しい戦争」特集。ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

EU、メルコスルとのFTA締結承認 反対くすぶる

ビジネス

FRBは今後もデータに基づき決定、ゴールドマンのチ

ビジネス

フォルクスワーゲン、25年中国販売3位転落 吉利汽

ビジネス

ユーロ圏投資家心理、1月予想以上に改善 底打ちの兆
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画をネット民冷笑...「本当に痛々しい」
  • 4
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 8
    筋力はなぜパワーを必要としないのか?...動きを変え…
  • 9
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 10
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 6
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 7
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 8
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 9
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 4
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中