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選挙前の世論調査に振り回されるな

HANDICAPPING 2020

2020年5月20日(水)14時15分
サム・ヒル(作家)

18年中間選挙の結果を見て、世論調査の関係者が胸をなで下ろしたのは事実。ピュー・リサーチセンターのケネディは言ったものだ。「4年前には、世論調査は役立たずだと言われた。その気持ちは分かるが、間違いだ。あの選挙は例外だったのであり、世論調査は今も有効だ」

そうかもしれないが、油断は禁物だ。今年は当たっても、2年後や4年後の選挙で正しい結果を出せる保証はない。世論調査研究専門家のナタリー・ジャクソンは言う。「コロナウイルスもあるから今度の選挙は不確実性のレベルが途方もなく高い。予測はひどく難しく、落とし穴もいっぱいある。結果が出るまで答えは分からないかもしれない」

そうであれば、私たち有権者も考え方を改めるべきだ。際どいレースで、むやみと世論調査を信じるのはよそう。ひいきの候補が優勢と出ても、気を緩めてはいけない。勝敗を決めるのは世論調査ではない。あなた自身の一票だ。

<本誌2020年5月19日号掲載>

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