最新記事

感染症

スペイン、都市封鎖の緩和準備へ 新型コロナウイルス死者の伸び鈍化

2020年4月11日(土)08時28分

スペイン保健省によると、同国の新型コロナウイルス感染による死者数は10日現在、605人増加して計1万5843人となった。写真は4月9日、マドリードで撮影(2020年 ロイター/Sergio Perez)

スペイン保健省によると、同国の新型コロナウイルス感染による死者数は10日現在、605人増加して計1万5843人となった。

新たな死者数は、9日の683人から減少し、3月24日以降で最少だった。増加率は、2週間前の20%から4%に低下した。感染者数の累計は15万7022人。9日時点では15万2446人だった。

スペインでは3月中旬から厳しいロックダウン(都市封鎖)を行っている。感染拡大ペースの鈍化や新たな死者数の減少を受けて、政府内では、制限の段階的な緩和を模索する動きも出ている。

サンチェス首相は、ロックダウンは5月末まで続くと予想されるが、経済再建に向けて制限措置の一部は間もなく解除されるとの見通しを示していた。

これについて、イリャ保健相は記者団に「政府は緩和措置のシナリオを準備している」と発言。複数の当局者によると、正式な封鎖は5月まで続くとの見方を示しているが、一部の規制は週明けに解除される予定だという。週明けから建設業など一部の部門で従業員の外出が許可され、一部の工場も再開する。

イリャ氏は、規制をさらに緩和する判断は感染状況の分析次第だとし、「非常に複雑な判断であり、多くの専門家を交えて分析する必要がある」と語った。

保健省の緊急委員会副委員長のマリア・ホセ・シエラ氏は記者会見で、多くの人が職場復帰するが、社会的距離は維持すると指摘。「一連の勧告を出す。少しでも症状が出た場合は病院に連絡を取り、自主隔離することが最も重要だ」と話した。

スペインでは保護マスクの着用が勧められており、当局は公共交通機関の主要拠点でマスクを配布する予定だ。

多くのスペイン人はこの日、イースター(復活祭)を祝うため、街路ではなくソーシャルネットワーク上で行進。民族音楽を演奏し伝統衣装を身にまとい、オンラインで互いにつながる姿が見られた。

*内容を追加しました。

[バルセロナ ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・新型コロナウイルス感染症で「目が痛む」人が増えている?
・気味が悪いくらいそっくり......新型コロナを予言したウイルス映画が語ること
・イタリア、新型コロナウイルス死者・新規感染がペース再加速
・新型コロナウイルス、男性の死亡リスクが高い理由
・TBSとテレビ東京、新型コロナウイルス対策で「全収録中止」 芸能界にも感染者で大英断


20200414issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年4月14日号(4月7日発売)は「ルポ五輪延期」特集。IOC、日本政府、東京都の「権謀術数と打算」を追う。PLUS 陸上サニブラウンの本音/デーブ・スペクター五輪斬り/「五輪特需景気」消滅?

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

メキシコ大統領、トランプ氏と電話会談 麻薬王殺害後

ワールド

米が関税率を従来水準に引き上げへ、一部15%超 中

ワールド

訪中のメルツ独首相が首脳会談、関係深化で一致 合意

ワールド

トランプ政権、各国のデータ規制に反対 阻止を指示=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された「恐怖の瞬間」映像が話題に
  • 2
    最高裁はなぜ「今回は」止めた?...トランプ関税を違憲とした「単純な理由」
  • 3
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 4
    2月末に西の空で起こる珍しい天体現象とは? 「チャ…
  • 5
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 6
    【クイズ】サメによる襲撃事件が最も多い国はどこ?
  • 7
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 8
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 9
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 10
    人呼んで「暗黒のプリンス」...エプスタイン事件で逮…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 10
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中