最新記事

新型コロナウイルス

「新型コロナウイルス、流行は2月がピーク」 中国専門家チームのトップが予想

2020年2月11日(火)20時00分

感染症研究の第一人者で中国政府の専門家チームを率いる鐘南山氏(写真)がロイターの単独インタビューに応じ、新型コロナウイルスの流行は2月にピークを越える可能性があると指摘した。その後は横ばい状態が続いたうえで終息すると予想した。(2020年 ロイター/Thomas Suen)

感染症研究の第一人者で中国政府の専門家チームを率いる鐘南山氏がロイターのインタビューに応じ、新型コロナウイルスの流行は2月にピークを越える可能性があると指摘した。その後は横ばい状態が続いたうえで終息すると予想した。

同氏によると、中国国内の一部の州では既に状況が改善しており、新たな感染件数が減少している。同氏は2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)対策で大きな役割を果たし、国際的に高い評価を得た。

鐘氏は従来、2月より早い時期にコロナウイルスの流行がピークを迎えると予想していた。今回の予測はモデリングやここ数日の動向、政府の措置に基づいているとした。

「今月の半ばか下旬に恐らくピークを迎える可能性がある。その後はやや横ばいのような状態になり、それから収まるだろう」と述べた

同氏は、発生源である湖北省武漢市における封じ込め策が必要だと指摘。中国は恒久的に野生生物の売買を禁止すべきだとも述べた。

中国は疾病対策を改善し、国際的な感染症の早期警報システムの立ち上げで役割を果たす必要があると語った。

[広州(中国) 11日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20200218issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年2月18日号(2月12日発売)は「新型肺炎:どこまで広がるのか」特集。「起きるべくして起きた」被害拡大を防ぐための「処方箋」は? 悲劇を繰り返す中国共産党、厳戒態勢下にある北京の現状、漢方・ワクチンという「対策」......総力レポート。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

インド、米企業の関税下げる用意 印製品も条件改善な

ワールド

中国の原油輸入、10月は前年比9%減 6カ月連続で

ワールド

原油先物、小幅下落 ハリケーンの勢力弱まる見通し

ワールド

トランプ氏勝利、日本経済・財政などへの影響注視=加
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:米大統領選と日本経済
特集:米大統領選と日本経済
2024年11月 5日/2024年11月12日号(10/29発売)

トランプ vs ハリスの結果次第で日本の金利・為替・景気はここまで変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「トイレにヘビ!」家の便器から現れた侵入者、その真相に驚愕
  • 2
    後ろの女性がやたらと近い...投票の列に並ぶ男性を困惑させた行為の「意外すぎる目的」とは? 動画が話題に
  • 3
    「ダンスする銀河」「宙に浮かぶ魔女の横顔」NASAが今週公開した「不気味で美しい」画像8選
  • 4
    米大統領選挙の「選挙人制度」は世界の笑い者── どう…
  • 5
    アメリカを「脱出」したいアメリカ人の割合が史上最…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」ものはど…
  • 8
    「ハリス大敗は当然の帰結」──米左派のバーニー・サ…
  • 9
    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王…
  • 10
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄…
  • 1
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウクライナ軍と北朝鮮兵が初交戦
  • 2
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大人気」の動物、フィンランドで撮影に成功
  • 3
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄道計画が迷走中
  • 4
    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王…
  • 5
    脱北者約200人がウクライナ義勇軍に参加を希望 全員…
  • 6
    日本で「粉飾倒産」する企業が増えている理由...今後…
  • 7
    「ダンスする銀河」「宙に浮かぶ魔女の横顔」NASAが…
  • 8
    投票日直前、トランプの選挙集会に異変! 聴衆が激…
  • 9
    「トイレにヘビ!」家の便器から現れた侵入者、その…
  • 10
    後ろの女性がやたらと近い...投票の列に並ぶ男性を困…
  • 1
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 2
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 3
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 4
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 5
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 6
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 7
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 8
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 9
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄…
  • 10
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中