最新記事

日本再発見

複数の海外メディアが行くべき旅行先として日本をセレクト、その都市は......

2020年1月10日(金)17時45分
松丸さとみ

イブニング・スタンダードは、世界の9カ所の中で金沢を選んだ iStock

<海外大手メディアの複数が、2020年に旅行へ行くならここがお勧め、という記事を掲載しており、日本でのお勧め訪問先として、さまざまな場所が紹介されている......>

CNNは九州をお勧め

オリンピックイヤーの2020年、世界の注目が日本に集まっているのは想像に難しくない。米ワシントンポストによると、2019年の1年間に米国でもっともグーグル検索された旅行先ランキングで、日本は2位になった。同紙は「2020年の五輪を控え、日本が旅行先としてグーグル・トレンド入りしたのは驚きではない」としているが、モルジブ(1位)やボラボラ(3位)といった「南国パラダイス」に挟まれての大健闘だ。

しかし2020年、日本への旅行者みんなが五輪開催地の東京だけに集中するというわけではないかもしれない。海外大手メディアの複数が、2020年に旅行へ行くならここがお勧め、という記事を掲載しており、日本でのお勧め訪問先として、さまざまな場所が紹介されている。

CNNは「2020年に訪れるべき20の場所」という記事の中で、「九州」を挙げた。20の中には、ジャマイカやキルギスなど国としてお勧めされた場所も多かったが、CNNは日本については、ピンポイントで九州を挙げた。その理由は、景観が美しく、食べ物も美味しく、文化的な見どころも豊富だからだ。

fukuoka668638112.jpg福岡 gyro-iStock

具体的には、「食の天国」として福岡、「古い街並みや温泉」を楽しめる場所として国東や別府をそれぞれ紹介。さらに、「棚田や山、茶畑といった景色が楽しめる」として佐賀県を、また「2020年には被爆75周年を迎える」として長崎県をそれぞれお勧めだとしている。

英紙が「人混みのない京都」と勧めるのは

イブニング・スタンダード(ES)は、「2020年、最も魅力的な旅行先」という記事の中で、世界の9カ所を紹介したが、そのうち1カ所は日本の金沢だった。

ES紙によると、パッケージ旅行や航空チケットをオンライン販売する英サイト「Lastminute.com」では、日本への旅行が1年間で49%増加したという。ES紙がお勧めする日本の楽しみ方は、まずは東京を満喫してから、新幹線で東京からわずか2〜3時間でアクセスできる金沢を訪れることだ。同紙は金沢を、「京都と同じ魅力がすべて揃っていながら、あの人混みがない場所」と紹介した。

fukushima672956742.jpg福島(写真は桧原湖)gyro-iStock


また英ガーディアン紙は、2020年に日本で訪れるべき場所として福島県を挙げている。1964年の東京五輪が第二次世界大戦からの復興を掲げたものだった一方で、今回の五輪は東日本大震災と津波被害からの復興五輪である点を同紙は指摘。21世紀の大都会・東京から新幹線でわずか1時間半で、まるで過去にタイムスリップしたような、山や湖、川が広がる、ゆったりとしたやさしい理想郷へ到着すると描写する。喜多方ラーメン、漆器、温泉などの名物を紹介しつつ、会津や磐梯山を含む福島県の魅力を訴えている。

miyajima1025204776.jpg

広島・宮島 Robert CHG-iStock


okinawa654152514.jpg

沖縄 bee32-iStock


kyoto537293964.jpg

京都 Shootdiem-iStock


ほかにも、アイルランド日刊紙アイリッシュ・タイムズは広島県の宮島、米旅行雑誌コンデナスト・トラベラーのオンライン版では「2020年に行きたい旅行先リスト」で沖縄、「2020年のベスト目的地20」で京都をそれぞれ挙げている。

今年は五輪の時期に都内近郊で海外からの観光客が増えるのは必至だが、上記に挙げられた場所へも、例年より多くの観光客が訪れるかもしれない。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

米中貿易枠組み合意、軍事用レアアース問題が未解決=

ワールド

独仏英、イランに核開発巡る協議を提案 中東の緊張緩

ワールド

イスラエルとイランの応酬続く、トランプ氏「紛争終結

ワールド

英、中東に戦闘機を移動 地域の安全保障支援へ=スタ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 2
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 3
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されずに「信頼できない人」を見抜く方法
  • 4
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 5
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 6
    構想40年「コッポラの暴走」と話題沸騰...映画『メガ…
  • 7
    逃げて!背後に写り込む「捕食者の目」...可愛いウサ…
  • 8
    「結婚は人生の終着点」...欧米にも広がる非婚化の波…
  • 9
    4年間SNSをやめて気づいた「心を失う人」と「回復で…
  • 10
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 7
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、…
  • 8
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 9
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 10
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中