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新型コロナウイルス 感染状況まとめ(1月31日現在)

2020年1月31日(金)20時03分

中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎は、感染者が世界全体で9800人を超え、2002年─03年に発生した重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染者数を上回った。写真はマスクを買いに殺到する人々。フィリピンのマニラの薬品店で撮影(2020年 ロイター/Eloisa Lopez)

中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎は、感染者が世界全体で9800人を超え、2002年─03年に発生した重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染者数を上回った。

中国の衛生当局によると、国内の死者数は30日時点で213人。世界保健機関(WHO)は30日、国際的な公衆衛生上の緊急事態を宣言した。

新型コロナウイルスについてこれまでに分かっていることは以下の通り。

*中国本土以外では、米国、日本、オーストラリア、フランス、ドイツ、香港、タイなどに加え、31日に英国で初の感染者2人が確認され、感染者は23カ国・地域で、のべ131人となった。

*中国本土以外では死亡は報告されていない。

*WHOは30日に緊急会合を開催。テドロス事務局長は会合後、国際的な緊急事態に相当すると発表した。

*米国で人から人への感染例が初めて確認。人から人への感染はすでにドイツ、日本、ベトナム、韓国でも確認されている。31日には新たにタイで初の事例が確認された。感染したのはタクシー運転手という。

*米国務省は30日、中国への渡航警戒レベルを引き上げ。「中国の武漢市で発生した新型コロナウイルスのため」として、国民に中国に渡航しないよう勧告。

*中国国内の一部の都市は市民に対して厳しい移動制限を発動している。

*世界中の航空会社が相次いで中国の主要都市への直行便を運休したり、便数を削減している。

*オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、インドネシア、イタリア、日本、シンガポール、韓国や米国などが武漢市から自国民を退避させる措置を実施。

*韓国人368人を乗せた武漢発のチャーター機がソウルに到着。乗客は隔離された。

*英政府によると、英国人83人と英国籍以外の27人を乗せた航空機も武漢を出発した。

*中国の航空当局は、タイとマレーシアで足止めされている中国人観光客を帰国させるため、航空機2機を派遣。

*中国の新華社は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う野菜の供給不足に対応するため、北部主要都市で冬季・春季分の備蓄を放出すると報じた。

*中国サッカー協会は30日、新型肺炎の拡大を防ぐため、2020年シーズンの開始延期を決めたと発表した。

*南京で3月に開催予定だった陸上の世界室内選手権も、2021年まで延期される。

*米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長は、新型コロナウイルスについて米経済への影響はほとんどないと述べた。

トランプ米大統領の主席経済顧問は、新型コロナウイルスについて、米経済への影響はほとんどないとの見方を示した。

*米アルファベット傘下のグーグルやスウェーデンの家具大手イケアなど企業も中国国内の事務所や店舗の一時閉鎖などを発表。

*これまで知られていなかったこの新型ウイルスは、昨年末に武漢市の海鮮市場で違法に取引されていた野生動物から発生したと推測されている。

*専門家の間では、新型コロナウイルスは2002─2003年に感染が拡大して800人近くが死亡した重症急性呼吸器症候群(SARS)や、2012年以降に700人以上が死亡した中東呼吸器症候群(MERS)ほど毒性は強くないとの見方もある。

*内容を追加しました。

[ロイター]


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