最新記事

アメリカ政治

トランプ、自らの弾劾調査巡る議会証言「前向きに検討」 民主党は懐疑的

2019年11月19日(火)13時17分

トランプ米大統領は、ウクライナ疑惑を巡る自身の弾劾調査を巡り、議会で証言する可能性を示した。 ルイジアナ州ボージャーシティで14日撮影(2019年 ロイター/Tom Brenner)

トランプ米大統領は18日、ウクライナ疑惑を巡る自身の弾劾調査を巡り、議会で証言する可能性を示した。疑惑に関しては「何も悪いことはしていない」と否定した。トランプ氏が弾劾調査で証言の意向を示したのは初めて。

トランプ氏はツイッターに「何も悪いことはしていないし、『適正な手続きを経ないでっちあげ』に加担することも好まないが、(証言を行うとの)考えは気に入った。議会の焦点を元に戻すため、(証言実施を)前向きに検討する!」と投稿した。

ペロシ下院議長(民主党)は前日、米CBSの番組で「大統領は委員会の場で彼が望む真実を話すことはできるし、書面でも可能だ。この問題を明らかにするあらゆる機会がある」と述べていた。

だが、民主党の下院議員らはトランプ氏の表明に懐疑的だ。ドン・ベイヤー議員はツイッターで、大統領は証言すべきとしつつも、「あまり期待はしていない」と述べた。

民主党が主導する下院の弾劾調査では、トランプ氏に対する正式な証言要請は行われていない。2016年大統領選へのロシア介入疑惑の捜査でも、トランプ氏はモラー特別検察官による聴取に一時前向きな姿勢を示したが、結局聴取は書面で行われた。

下院のダグラス・レター法務顧問はワシントンの連邦控訴裁判所で、ロシア疑惑での聴取に対するトランプ氏の書面回答の真実性について議員らが精査していると述べた。ロシア疑惑に絡み、偽証罪などに問われたトランプ氏の側近ロジャー・ストーン被告の裁判で、トランプ陣営の元関係者が証言した内容とトランプ氏の回答に矛盾が見られたため。

議会は先週、ウクライナ疑惑を巡る弾劾調査で公開公聴会を開始。トランプ氏は7月25日のウクライナのゼレンスキー大統領との電話会談で、バイデン前米副大統領親子を捜査するようウクライナに要求したとされる。今週はソンドランド駐欧州連合(EU)大使、駐ウクライナ米大使館員のデービッド・ホームズ氏を含む9人が証言に臨む。

ホームズ氏は21日に下院情報委員会で証言予定。7月26日にソンドランド氏がキエフのレストランからトランプ氏に携帯電話から電話を掛けた状況について質問を受ける見通し。

ホームズ氏が先週15日に非公開で行った証言の準備原稿によると、ソンドランド氏が電話を掛けたテラス席のテーブルには他に2人が同席していて、ホームズ氏と同じく電話の内容を耳にすることができたもよう。

ホームズ氏によると、トランプ氏が「彼は捜査するのか」と尋ねると、ソンドランド氏は「するつもりだ」と答え、ゼレンスキー氏なら「あなたが求めることは何でも」すると付け加えた。

トランプ氏は先週、記者団に対し、ソンドランド氏との電話について何も知らないと述べていた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20191126issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

11月26日号(11月19日発売)は「プラスチック・クライシス」特集。プラスチックごみは海に流出し、魚や海鳥を傷つけ、最後に人類自身と経済を蝕む。「冤罪説」を唱えるプラ業界、先進諸国のごみを拒否する東南アジア......。今すぐ私たちがすべきこととは。


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン最高指導者ハメネイ師死亡と報道、トランプ氏「

ワールド

アングル:イラン攻撃に踏み切ったトランプ氏、外交政

ワールド

イラン情勢、木原官房長官「石油需給に直ちに影響との

ワールド

茂木外相、「核兵器開発は決して許されない」 米攻撃
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力空母保有国へ
  • 2
    「若い連中は私を知らない」...大ヒット映画音楽の作曲家が「惨めでもいいじゃないか」と語る理由
  • 3
    「努力が未来を重くするなら、壊せばいい」──YOSHIKIが語った創作と人生の覚悟
  • 4
    【クイズ】世界で最も「一人旅が危険な国」ランキン…
  • 5
    ウクライナが国産ミサイル「フラミンゴ」でロシア軍…
  • 6
    がん治療の限界を突破する「細菌兵器」は、がんを「…
  • 7
    【クイズ】サメによる襲撃事件が最も多い国はどこ?
  • 8
    トランプがイランを攻撃する日
  • 9
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 10
    今度は「グリンダが主人公」...『ウィキッド』後編の…
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 7
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 8
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 9
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 10
    住宅の4~5割が空き家になる地域も......今後30年で…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中