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「台湾のトランプ」フォックスコン創業者が、総統選の台風の目になる?

2019年9月13日(金)15時45分
ニック・アスピンウォール

郭は今後もトランプ流の手法を手本にして政界進出を狙うとみられる。台北市長の柯と国民党の重鎮、王金平(ワン・チンピン)前立法院長との連携を模索する動きもその1つだ。柯は当初、総統選への出馬が噂されていたが郭を支援すると表明。王は、郭ではなく韓を公認候補に選出した国民党に批判的な姿勢を見せている。

この3人がタッグを組めば、総統選で台風の目になるかもしれない。特にポピュリズムで人気を博してきた韓が失速したり、現職の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統が国内問題でつまずいた場合には、郭に支持が集まるシナリオもあり得る。

とはいえ、政治の世界では郭はまだ「新人」。フォックスコンでの実績を見る限り、台湾の有権者が不安を感じるのは当然と言えそうだ。

From thediplomat.com

<本誌2019年9月17日号掲載>

【関連記事】トランプ大統領と会談した郭台銘・次期台湾総統候補の狙い
【関連記事】鴻海の郭会長、2020年1月の台湾総統選出馬を正式表明 平和・安定・経済を重視

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