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フィリピンに「ホームグロウン」ISISテロの衝撃

2019年7月11日(木)11時20分
プラシャント・パラメスワラン

マラウィでの戦闘中に行われた空爆(17年6月) JORGE SILVAーREUTERS

<フィリピン政府は国外ISIS勢力による洗脳が効果を上げつつあると発表>

キリスト教国フィリピンで、テロ組織ISIS(自称イスラム国)系武装組織の不穏な影が見え隠れしている。

6月28日、フィリピン南部スールー州ホロ島でフィリピン軍兵士を狙った自爆攻撃が2件発生、計8人が死亡した。ISISが犯行声明を出した後、自爆犯のうち1人がフィリピン人だったと判明し、同国に衝撃が広がった。

フィリピン南部が武装勢力の温床であるというのは新しい話ではない。17年5月、ISIS系武装組織アブサヤフがイスラム教徒が多く住む南部ミンダナオ島のマラウィを占拠し、フィリピン国軍との間で武力衝突が勃発。1000人以上の死者を出し、5カ月後にアブサヤフの指導者が死亡して終結をみた。

フィリピン南部では昨年7月と今年1月にも自爆テロが発生していたが、2件とも外国人による犯行だった。今回、初めて自国民が自爆テロを起こしたことで、フィリピン政府は国外勢力による洗脳が効果を上げつつあると発表。今後も自国民によるテロを警戒するという。

From thediplomat.com

<本誌2019年7月16日号掲載>

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