最新記事

ファーウェイ

ファーウェイユーザーは機種変も不利? アジアで下取り拒否の動き

2019年5月23日(木)19時00分

5月22日、米政府が中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)への事実上の輸出規制を決めたことを受け、一部のアジア諸国では米グーグルと同社との取引停止を巡る懸念からファーウェイ製スマートフォンの下取りを求める動きが出ているが、携帯電話販売店は買取を拒否している。写真はシンガポールにあるファーウェイの販売店で昨年8月撮影(2019年 ロイター/Edgar Su)

米政府が中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)への事実上の輸出規制を決めたことを受け、一部のアジア諸国では米グーグルと同社との取引停止を巡る懸念からファーウェイ製スマートフォンの下取りを求める動きが出ているが、携帯電話販売店は買取を拒否している。

アルファベット傘下のグーグルは、ファーウェイへの供給停止に関する米政府の指示に従うとしており、既存のファーウェイ製スマホ利用者は8月下旬以降、基本ソフト(OS)「アンドロイド」のアップデートができなくなる可能性がある。今後新たに発売されるファーウェイ製端末は、「ユーチューブ」や「クローム」などのアプリが使えなくなる。

シンガポールやフィリピンでは、ファーウェイ製スマホ利用者が端末の売却を急いでいることが、販売店やネット上の販売サイトのデータで明らかになった。

ただ、買い手は少ないようだ。

シンガポールの携帯販売店の店員は、ファーウェイ製品の下取りを求める人は以前は1日に5人程度だったのに対し、ここ2日で20人前後に増えたと話した。

また、シンガポールのオンライン・フリーマーケット大手カルーセルによると、米政府の発表後、売りに出されるファーウェイ製スマホが増えたという。

フィリピンの携帯販売店もファーウェイ製品を敬遠しており、中古品も扱うある販売店の店員は「ファーウェイ製品の買取を停止した。買い手が見込めない」と話した。

[シンガポール/マニラ 22日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 世界が尊敬する日本のCEO
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年7月1日号(6月24日発売)は「世界が尊敬する日本のCEO」特集。不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者……その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、メキシコ金融3社に制裁 麻薬絡みの資金洗浄の疑

ビジネス

米債務上限、財務長官が特別措置を7月24日まで延長

ワールド

タイ政府、大麻規制を再導入へ 22年の解禁政策見直

ワールド

イラン指導部は「張り子の虎」、平和的に交代へ=ノー
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係・仕事で後悔しないために
  • 3
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々と撤退へ
  • 4
    人口世界一のインドに迫る少子高齢化の波、学校閉鎖…
  • 5
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 6
    【クイズ】北大で国内初確認か...世界で最も危険な植…
  • 7
    「子どもが花嫁にされそうに...」ディズニーランド・…
  • 8
    都議選千代田区選挙区を制した「ユーチューバー」佐…
  • 9
    韓国が「養子輸出大国だった」という不都合すぎる事…
  • 10
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 8
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 9
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 10
    「アメリカにディズニー旅行」は夢のまた夢?...ディ…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中