最新記事

台湾

トランプ大統領と会談した郭台銘・次期台湾総統候補の狙い

2019年5月6日(月)12時30分
遠藤誉(筑波大学名誉教授、理学博士)

●もし私が中華民国総統に当選したら、中華民国総統としてホワイトハウスでトランプと会談することだろう。もし、それが出来なかったら、私は能力のない人間だということになる。少なくともアメリカは私の訪米を反対しないだろう。反対するのは北京だ。北京は私に(台湾に)、それだけの活動できる空間を与えるべきだ。

●もし北京が台湾に、いかなる国際組織にも参加させないようなことをしたら、台湾の如何なる指導者も、北京から益々遠ざかることになるだろう。

●私はトランプ大統領との面談の全過程においてこの帽子をかぶっていただけでなく、トランプ大統領に同じ帽子をプレゼントした。

●するとトランプ大統領は、そこにあったコースターにサインをして私にプレゼントしただけでなく、サインをしたペンを私にプレゼントしてくれた。

●中華民国の国旗を飾った帽子をかぶってホワイトハウスに入ったことは「中華民国の尊厳を守ったことにならないか?」(なるだろう!)。民進党の中に、中華民国国旗の帽子をかぶってホワイトハウスに入ることのできる指導者が一人でもいるだろうか? もし、私のように最高の儀礼を受けながら、あの大統領オフィスに入る方法を持っている民進党の官僚がいたら、教えてほしい(=私以外にその方法を持っている人間は台湾にはいない!)。

●実はこの間、台湾で、この国旗帽をかぶってメディアに出たところ、(中国)大陸のメディアは帽子の国旗の部分にモザイクをかけて見えないようにして報道していた。そんな必要があるだろうか? 私は実に(大陸のこのやり方に)不満だ。北京は中華民国に十分な活動空間を与え、中華民国が存在している事実を(北京は)正視すべきである。

●中華民国総統選に立候補することに関して、トランプ大統領は「総統になるっていうのは大変なことだよ」と感想を漏らしたが、アメリカは他国の選挙に干渉する気はないだろうし、また私もトランプのアドバイスを必要としているわけではない。

おおむね以上だ。

第一回目の「トランプ・郭台銘」会談と「フライング・イーグル計画」

たしかに台湾総統選に立候補するという意思表明をした後にホワイトハウスを訪れた者は、未だかつて一人もいない。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ、和平案の枠組み原則支持 ゼレンスキー氏

ビジネス

米9月PPI、前年比2.7%上昇 エネルギー高と関

ビジネス

米中古住宅仮契約指数、10月は1.9%上昇 ローン

ビジネス

米9月小売売上高0.2%増、予想下回る 消費失速を
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    放置されていた、恐竜の「ゲロ」の化石...そこに眠っ…
  • 7
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    使っていたら変更を! 「使用頻度の高いパスワード」…
  • 10
    トランプの脅威から祖国を守るため、「環境派」の顔…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 3
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 4
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 10
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 8
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中