欧州各国、ベネズエラ暫定大統領を承認 中南米諸国も支持で強まるマドゥロ包囲網
この日の欧州主要国の動きを受け、ベネズエラのマドゥロ大統領は欧州との関係を見直すと反発。スペインを名指しし、「クーデターが起こり、西側諸国が軍事介入に動けば、サンチェス首相よ、あなたの手は血で汚れることになる」と批判した。
ポンペオ米国務長官は、EUによるグアイド氏の暫定大統領承認を歓迎すると表明し、他国の追随を促すとした。
ロシアは欧州諸国が干渉しているとして非難。ペスコフ大統領報道官は記者団に対し「ある種の決定の強要、もしくは権力奪回の動きを正当化しようとする試みは、直接的、関節的な干渉にほかならない」と述べた。
外交筋によると、イタリアはEUが声明草案で示した見解に反対を表明。ブリュッセルを訪れているアイルランド外相も「ベネズエラ国民が民主的な決定を行えるよう、自由で公平な選挙が実施されることを望んでいる」と述べ、イタリアと同様にグアイド氏の暫定大統領承認に反対する姿勢を示した。
EU非加盟国のノルウェーもグアイド氏を暫定大統領として承認しない方針を表明している。
米州14カ国で構成する「リマ・グループ」のうち11カ国はグアイド暫定大統領への支持を再表明し、自由な選挙の実施を求めた。
同グループはオタワで開いた会議の後に声明を発表し、マドゥロ政権による海外での金融・貿易取引やベネズエラの海外資産へのアクセス、石油・金などの資産取引を阻止するよう国際社会に呼びかけた。マドゥロ大統領の退陣に向けた動きに反対するメキシコは会議を欠席した。
リマ・グループは先月、ベネズエラ政府高官の渡航禁止と海外資産の凍結を発表した。
カナダのトルドー首相は、グアイド暫定大統領が選ぶ人物をベネズエラの正統な駐カナダ大使として認めると表明した。
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