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移民トランプ、米国を目指す移民集団問題で中米への援助削減を表明 国境警備隊や軍に警戒指示
10月22日、トランプ米大統領は、中米から米国を目指して北上する移民集団(キャラバン・写真)の問題は国家の非常事態で、中米3カ国への援助を削減すると言明した。メキシコ・タパチュラで21日撮影(2018年 ロイター/UESLEI MARCELINO)
トランプ米大統領は22日、中米から米国を目指して北上する移民集団(キャラバン)の問題は国家の非常事態で、中米3カ国への援助を削減すると言明した。
トランプ大統領はツイッターへの投稿で「グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルは移民集団の出国と米国への不法入国を阻止することができなかった」とし、米国が実施してきているこれら3カ国への経済援助を「停止、もしくは大幅に削減する」と述べた。
トランプ氏はさらに「悲しいことにメキシコの警察や軍隊は米南部国境に向かうキャラバンを制止できないようだ。これは国家の非常事態であり、私は国境警備隊や軍隊に警戒するよう指示した」と述べた。
中間選挙を前に共和党の支持拡大に向け、移民問題に強硬な姿勢を示したものとみられる。
トランプ氏はまた、記者団に対し、グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルは米国の海外援助で「多額の資金」を得ているにもかかわらず、「他の多くの国と同様に米国のために何もしていない」と述べた。
さらに証拠を示さず、「犯罪者や身元不明の中東出身者」がキャラバンに紛れ込んでいると語った。
民主党のニタ・ローウィ下院議員は、援助削減に関するトランプ氏の発言について「資金に関する権限は大統領ではなく、議会にあることを無視」していると批判。議会は中米諸国の人々が母国を去る根本的な原因にこれらの国が対処できるよう支援しているとし、「資金削減は問題を悪化させる」と指摘した。
メキシコのナバレテ内相は22日、記者会見で、ホンジュラス人1128人がメキシコで難民認定を申請したと明らかにした。
メキシコのペニャニエト大統領はこれとは別に、ビジネス会議で、規則に従わないキャラバンはメキシコにとどまることも米国に到達することもできないと語った。
米国防総省のデービス報道官は、国境付近では現在、州兵が国土安全保障省の支援に当たっているとした上で、国防総省は支援を求められていないと説明した。
トランプ大統領就任後、米国は中米諸国への援助を大幅に縮小。米政府の公式データによると、来年までに、グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドル3カ国を合わせた経済援助は2016年の水準から約40%減少する見通し。
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