最新記事

テクノロジー

アップルウオッチ3 発売3カ月の「評判」

2018年1月6日(土)14時30分
クリスティーナ・ポニントン

アップルウオッチ3はフィットネス関連の利便性が飛躍的に改善 PHOTO ILLUSTRATION BY JASON REEDーREUTERS

<評判の悪かったワークアウト関連機能は発売から2年を過ぎて劇的に向上したが>

アップルウオッチ・シリーズ3には新しい機能がある。ジムのマシンとデータを同期させる「ジムキット」だ。現在の最先端GPSや活動量計の一歩先を行く機能で、アップルウオッチを究極のフィットネストラッカーにする。

ジムキットを使えば、互換性のあるランニングマシンなどの機器にアップルウオッチを軽く触れさせるだけでペアリングが完了。両者を同期させることで、ワークアウトのデータをより完璧に記録できる。アップルウオッチに入力済みの身長・体重などの情報を基に、推定消費カロリーもより正確に、より手軽に記録できる。

この機能は現在、ニューヨークの1カ所のジムだけで使用可能だが、18年にはエクイノックス社が展開するアメリカ各地の施設で使える。いずれシュウィンやテクノジムなどのメーカーの機器とも接続する予定だ。

15年の発売当時、アップルウオッチのフィットネストラッキング機能は実に評判が悪かった。GPS機能がなく、防水でもなく、活動追跡機能もごく基本的なものしかなかった。

だがその後、フィットネス関連機能は目覚ましく改善されている。17年9月に発売されたシリーズ3にはGPS追跡機能も携帯との通信機能も付いている。16年発売のシリーズ2以降は防水で、泳ぐときにも使用できる。

屋外での運動の追跡機能については、優れた機器が既に多数ある。ガーミンやポラールなどの機器メーカーが、水泳の腕の動きからマウンテンバイクで走行した地形の正確なマッピングに至るまで、あらゆるデータを記録できるスマートウオッチや活動量計を作っている。

だが、これらは屋内ではあまり役に立たない。例えばガーミンのフォアランナー920XTには屋内モード設定があるが、特に屋内サイクリングモードはワークアウトのデータしか記録しない。心拍数計も一緒に付ければ、消費カロリーを推測してくれるかもしれない程度だ。

アップルはジムとの接続性を持たせたことで、これらのスマートウオッチや活動量計が提供する機能の先を行っている。

まだ課題はあるけれど

アップルと同等レベルの数少ない機器の1つはガーミンのビボスマート3だが、役に立つより面倒なことが多いという声もある。ウエートリフティングの回数表示は数え間違いが多く、具体的なエクササイズ内容を手動で入力しなくてはいけない。

アップルウオッチはワークアウト機器とじかに接続できるから、こうした問題の一部は解消される。データ(機器によって異なるが、心拍数、消費カロリー、ペース、高度など)はアップルウオッチに送信され、さらにスマホに転送・保存される。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、台湾への7億ドル相当の防空ミサイルシステム売却

ワールド

日中局長協議、反論し適切な対応強く求めた=官房長官

ワールド

マスク氏、ホワイトハウス夕食会に出席 トランプ氏と

ビジネス

米エクソン、ルクオイルの海外資産買収を検討=関係筋
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂…
  • 10
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中