最新記事

テロ

NYトラック暴走テロの犠牲者に、久しぶりに再会した高校時代の同級生5人

2017年11月1日(水)19時15分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

ニューヨークのデブラシオ市長は事件を「卑劣なテロ攻撃」だと強く非難した Andrew Kelly-REUTERS

<卒業30年を祝う仲間とのひとときは、暴走ピックアップトラックによって斬り裂かれた>

ニューヨーク・マンハッタンのダウンタウンで31日午後(現地時間)、ピックアップトラックが市民に襲いかかった。自転車専用道路に侵入すると、歩行者らを狙いながら約1マイル(1.6キロ)を暴走し、8人が死亡、12人が負傷したとBBCは伝えている。犠牲者には、ベルギーと複数のアルゼンチンの観光客が含まれていた。

ピックアップトラックを運転していたウズベキスタン出身のサイフロ・サイポフ容疑者(29)は、事件発生時に駆け付けた警察の銃撃を受け、病院に搬送された。警察当局によると、サイポフは手術を受けて回復する見込みだという。ニューヨーク・デイリー・ニュースは、現場からアラビア語でテロ組織ISIS(自称イスラム国)への忠誠を誓うメッセージが書かれた手書きのメモが見つかったと報じている。

(サイフロ・サイポフ容疑者)



(犯行に使われたピックアップトラックはレンタカーと伝えられている)


マンハッタン南部に位置する現場は2001年の同時多発テロで標的になった「ワールド・トレード・センター」から約500メートルの距離。付近には小学校もあり、ジョギングや散歩で利用する人も多い。

英ガーディアン紙によると、8人の犠牲者のうち5人はアルゼンチン人で、高校卒業30周年を祝うために集まっていた友人グループだった。アルゼンチン外務省はすでに5人の身元を確認。犠牲となったのはアリエル・エリジ(48)をはじめ、アルゼンチン第3の都市ロサリオの高校の1987年の卒業生だ。地元メディアによれば、製鉄所を経営するエリジは今回のアメリカ旅行で、お金が足りずに参加を断念しようとした仲間に援助をしていた。グループの仲間には、怪我を負って市内の病院で治療を受けている人もいる。

(事件直後の現場は混乱に包まれた)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

東部ハリコフ市のアパートにロシア誘導爆弾、1人死亡

ワールド

イスラエル中部にフーシ派ミサイル、ネタニヤフ氏「重

ワールド

再送トランプ氏また暗殺未遂、近くで発砲音も無事 容

ワールド

アングル:激戦州アリゾナ、銅鉱山開発巡る対立が大統
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウィリアムとヘンリーの間に「信頼はない」...近い将来の「和解は考えられない」と伝記作家が断言
  • 2
    ロシア空軍が誇るSu-30M戦闘機、黒海上空でウクライナ軍MANPADSの餌食になる瞬間の映像を公開
  • 3
    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺到...男性なら「笑い」になる、反応の違いは差別か?
  • 4
    【クイズ】自殺率が最も高い国は?
  • 5
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは.…
  • 6
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 7
    広報戦略ミス?...霞んでしまったメーガン妃とヘンリ…
  • 8
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座…
  • 9
    バルト三国で、急速に強まるロシアの「侵攻」への警…
  • 10
    「残飯漁ってる」実家を出たマドンナ息子が訴える「…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 3
    【クイズ】自殺率が最も高い国は?
  • 4
    アメリカの住宅がどんどん小さくなる謎
  • 5
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 6
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 7
    ロシア空軍が誇るSu-30M戦闘機、黒海上空でウクライ…
  • 8
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 9
    キャサリン妃、化学療法終了も「まだ完全復帰はない…
  • 10
    33店舗が閉店、100店舗を割るヨーカドーの真相...い…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 3
    ウクライナの越境攻撃で大混乱か...クルスク州でロシア軍が誤って「味方に爆撃」した決定的瞬間
  • 4
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すれば…
  • 5
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 6
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 7
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 8
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 9
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
  • 10
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中