最新記事

朝鮮半島

中国、THAAD配備の韓国と関係修復か 首脳の相互訪問へ水面下で交渉?

2017年10月28日(土)12時40分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

韓国がTHAAD導入を決定して以来、圧力を高めていた中国だが、共産党大会が終わった途端、友好ムードに切り替わった。2012年1月撮影(2017年 ロイター/David Gray)

<北朝鮮ミサイルの脅威に対抗するために韓国が新型迎撃ミサイルTHAADを導入して以来、経済・外交などで圧力を高めていた中国。ところが共産党大会が終わった途端、友好ムードに切り替わった。果たしてその真意は?>

5年に1度の中国共産党大会が終わり、新たな最高指導部メンバーが選ばれた。その翌日、中国外交部の定例記者会見で、耿爽報道官は韓国との関係回復を目指すことを明らかにした。

「各分野で友好関係を回復させ、両国関係を一段階さらに堅固で安定的に発展させることを願います。両国が経済と貿易、人文などの分野で協力するのは、両国国民に実質的な利益をもたらしてくれます」

これを受けて韓国メディアは「THAAD配備報復に雪解けか?」と一斉に報じている。

SBSによれば、従来「THAAD配備の撤回だけが中韓関係の回復の唯一の道である」と繰り返してきた中国の姿勢とは明らかに変化が見られるという。党大会前に行われた中韓通貨スワップ協定の延長締結や両国の国防長官の会談も、こうした関係修復の流れにあるものと理解されている。

韓国によるTHAAD配備へ中国当局がとった報復措置は経済、外交など多方面にわたるが、一番顕著な例は中国国内での韓国旅行商品の販売停止だろう。この報復措置がとられた3月15日以降、中国人の韓国旅行は全面的に禁止された。外国人観光客の半分を占める中国旅行者が途絶えて、韓国の観光産業は大打撃を受けている。

中国の旅行代理店が韓国ツアー商品を販売再開

ところが、韓国旅行商品の販売についても、中国の一部旅行代理店が再開し始めた。

一方、KBSによると、中国河北省にある旅行代理店は24日からWebサイトに韓国ツアー商品を掲載したという。11月に韓国を訪ねる6泊7日のツアーで、1人あたり1480元(約2万5000円)という超格安な価格を設定している。

7カ月ぶりにまた韓国ツアーの団体旅行商品を掲載したこの旅行代理店の担当者は、「30〜35人向けの団体旅行です。現在12月分を募集しているところで、11月分は確定済みです」と語ったが、会社名は伏せて欲しいと要望している。韓国に対する中国国内の感情がまだ好転していないためだという。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ米大統領、自身のSNSに投稿された人種差別

ビジネス

アングル:インド「高級水」市場が急成長、富裕層にブ

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、リスク資産反発受け 円は衆

ワールド

トランプ氏、インドへの25%追加関税撤廃 ロ産石油
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 2
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入った「最強ライバル」の名前
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    韓国ダークツーリズムが変わる 日本統治時代から「南…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    地球の近くで「第2の地球」が発見されたかも! その…
  • 7
    鉱物資源の安定供給を守るために必要なことは「中国…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 10
    日経平均5万4000円台でも東京ディズニー株は低迷...…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染拡大する可能性は? 感染症の専門家の見解
  • 4
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 7
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 8
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 9
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 10
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流してい…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中