最新記事

トランプ政権

ティラーソン米国務長官、辞任検討せず 「能なし」とトランプを批判?

2017年10月5日(木)14時38分

10月4日、ティラーソン米国務長官は辞任を検討したことはないと説明した。写真はワシントンで同日撮影(2017年 ロイター/Yuri Gripas)

ティラーソン米国務長官は4日、辞任を検討したことはないとし、トランプ大統領が掲げる政策に現在も就任時と同様にコミットしていると述べた。ただ、トランプ氏を「能なし(moron)」と呼んだとするNBCの報道については直接的な言及を避けた。

国務省はその後、ティラーソン氏はそのような言葉を使用していないと否定した。同省のナウアート報道官は、記者会見で「国務長官は誰に関してもそのような言葉は使わない。長官はそのようなことは言わなかった」と語った。

NBCは関係筋の話として、国防総省で開かれた安全保障チームと閣僚らとの会合でティラーソン氏がトランプ氏を「能なし」と呼んで批判したと報じた。ティラーソン氏とトランプ大統領との間の緊張が高まったことを受け、ペンス副大統領を含む政権高官が7月、ティラーソン氏に辞任しないよう説得していたと伝えている。

ティラーソン氏はこの報道を受けて国務省で急きょ記者会見し、「辞任を検討したことはない」とし、「トランプ大統領が自身の目標達成に向け役に立つと考える限り、国務長官のポストにとどまる」と表明。

「辞任を検討したことはないため、ペンス副大統領が思いとどまるよう説得したこともない」とし、「われわれの大統領、およびわれわれの国の成功に対し、現在も国務長官就任の要請を受諾した時と同様に強くコミットしている」と述べた。

トランプ氏については「賢明な人物だ。彼は結果を出すことを要求する」と指摘した。ただ、NBCの報道にあったようにトランプ氏を「能なし」と呼んだかについては、「そのような取るに足らない事については話をしない」とし、直接言及しなかった。

ナウアート報道官は、ティラーソン氏とトランプ氏がこの日、話をしたことを明らかにし、「良い会話」だったと指摘した。

トランプ氏はラスベガスで記者団に対し、「彼の発言を聞いて光栄に思う。あれは偽ニュースだ。NBCがでっち上げた。レックス(ティラーソン氏)を完全に信頼している」と語った。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ大統領府長官が辞任、和平交渉を主導 汚職

ビジネス

米株式ファンド、6週ぶり売り越し

ビジネス

独インフレ率、11月は前年比2.6%上昇 2月以来

ワールド

外為・株式先物などの取引が再開、CMEで11時間超
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 4
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 5
    「攻めの一着すぎ?」 国歌パフォーマンスの「強めコ…
  • 6
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 7
    エプスタイン事件をどうしても隠蔽したいトランプを…
  • 8
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 9
    メーガン妃の「お尻」に手を伸ばすヘンリー王子、注…
  • 10
    バイデンと同じ「戦犯」扱い...トランプの「バラ色の…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 7
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中