最新記事

ファッション

米コーチ、ケイト・スペードを2700億円で買収 ミレニアル世代狙う

2017年5月9日(火)08時58分

5月8日、米高級皮革ブランドのコーチは、米ファッションブランド、ケイト・スペードを24億ドルで買収すると発表した。写真は米カリフォルニア州で2015年1月撮影(2017年 ロイター/Mario Anzuoni)

米高級皮革ブランドのコーチは米ファッションブランド、ケイト・スペードを現金24億ドルで買収すると発表した。

買収額は1株当たり18.50ドルで、これは5日のケイト・スペード株の終値に9%上乗せした水準。

ケート・スペードのハンドバッグは、さりげないロゴやカラフルかつ個性的なデザインでミレニアル世代の間で人気が高い。コーチは買収により、若い世代への浸透を図り、収益押し上げにつなげたい考え。

コーチのビクター・ルイス最高経営責任者(CEO)は電話会見で、「(買収により)新規顧客の開拓が可能になる」と指摘。米国にとどまらず、欧州やアジアのミレニアル世代の間でも高い人気を集めていることが、ケイト・スペードを買収する動機となったと説明した。

コーチによると、ケイト・スペードの顧客のおよそ60%がミレニアル世代。北米以外の売上高が全体の約15%を占める。

コーチは高級ブランドとしての地位復活を目指し、ディスカウントの抑制や販売網の絞込みを進めており、こうした戦略に沿って、ケイト・スペードの百貨店販売やオラインでの期間限定セールを縮小する考え。一方で、アジア、欧州でのブランド展開は強化する。

アナリストからは戦略的な相性が良いとして、おおむね買収を評価する声が上がっている。

ロバート・W・ベアードのアナリスト、マーク・アルトシュワガー氏は「ケイト・スペードは商品展開、顧客基盤の観点でコーチとの補完性が高く、シナジー効果が期待できる」と話す。

ただ、ケート・スペードは足元、競争激化や百貨店への客足減少により業績が低迷。2月には身売りを求める米ヘッジファンドのカエラス・インベスターズの圧力を受けて、戦略的選択肢を模索すると発表していた。

買収は2017年第3・四半期に完了の予定。コーチは買収により、2018年度調整後利益の増加を見込む。買収完了後3年以内に、5000万ドルのコスト削減が可能になる見通しとしている。

中盤の米国株式市場で、ケイト・スペードは8.2%高の18.37ドル。コーチも5.2%高の44.90ドルで取引されている。

[8日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

次期FRB議長の条件は即座の利下げ支持=トランプ大

ビジネス

食品価格上昇や円安、インフレ期待への影響を注視=日

ビジネス

グーグル、EUが独禁法調査へ AI学習のコンテンツ

ワールド

トランプ氏支持率41%に上昇、共和党員が生活費対応
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「…
  • 9
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキン…
  • 10
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中