最新記事

韓国

鳥インフルに続き口蹄疫が発生 韓国全土8日0時まで牛など移動停止に

2017年2月6日(月)23時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

韓国メディアのヘラルド経済によると、韓国全土を襲った鳥インフルエンザの影響で、卵の価格は30個入りパック平均5000ウォン(約495円)だったものが、9000ウォン(890円)にまで跳ね上がった。鳥インフルエンザによる殺処分のために韓国全土で鶏卵用の鶏が30%以上減ってしまったが、それによる品薄以上に便乗値上げによって価格が暴騰したという。現在、韓国では食品用粉末鶏卵に加えて、食用の鶏卵も海外からの緊急輸入が行われているが、牛乳に関しては冷蔵する必要があることなどコスト面から海外からの輸入は難しいというのが業界関係者の見方だ。

195頭の牛が殺処分となった忠清北道の防疫当局は、いくつかの農家でワクチン接種が適切に行われていなかった可能性があるとみて、口蹄疫が発生した農場のあるエリアを中心に繁殖農家1037軒(57,000頭)を対象にワクチン接種を実施しており、さらに鳥インフルエンザのための拠点消毒施設28か所を口蹄疫の消毒もできるように切り替えた。

昨年11月に鳥インフルエンザの感染が確認され始めた頃は、ちょうどパク・クネ大統領を取り巻く一連の疑惑騒動で影響で初期対応が遅れ、一気に感染が広がったという苦い経験をもつ韓国政府。それだけに今回は口蹄疫が確認されて2日目で全国規模の迅速な対応を見せた。これで感染の拡大が抑えられるかどうか、今後の展開が注目される。

※内容を追加しました。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

エヌビディア決算に注目、AI業界の試金石に=今週の

ビジネス

FRB、9月利下げ判断にさらなるデータ必要=セント

ワールド

米、シカゴへ州兵数千人9月動員も 国防総省が計画策

ワールド

ロシア・クルスク原発で一時火災、ウクライナ無人機攻
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋肉は「神経の従者」だった
  • 2
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 3
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」の正体...医師が回答した「人獣共通感染症」とは
  • 4
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 5
    顔面が「異様な突起」に覆われたリス...「触手の生え…
  • 6
    【写真特集】「世界最大の湖」カスピ海が縮んでいく…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    株価12倍の大勝利...「祖父の七光り」ではなかった、…
  • 9
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 10
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 1
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 2
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 3
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 4
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 5
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 6
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 7
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精…
  • 8
    「このクマ、絶対爆笑してる」水槽の前に立つ女の子…
  • 9
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 10
    3本足の「親友」を優しく見守る姿が泣ける!ラブラ…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中