最新記事

シリア

シリア政府軍「停戦終了」表明、人道支援車両が攻撃され12人死亡

2016年9月20日(火)19時36分

9月19日、シリア北部のアレッポ近郊で19日、人道支援物資を載せた車両がアサド政権側の軍用機による攻撃を受け、12人が死亡したと民間団体が明らかにした。写真は最近のシリア北部アレッポの町並み。17日撮影(2016年 ロイター/Abdalrhman Ismail)

 シリア北部のアレッポ近郊で19日、人道支援物資を載せた車両がアサド政権側の軍用機による攻撃を受け、12人が死亡したと民間団体が明らかにした。またシリア軍は、米ロの合意で12日に発効した停戦が終了したと明らかにした。

 在英の「シリア人権監視団」は支援車両への攻撃について、シリアかロシアの航空機によるものとし、アレッポ周辺では停戦終了後に35回の攻撃があったと明らかにした。国際赤十字・赤新月社連盟は、シリア・アラブ赤新月社(SARC)のボランティア14人が死亡したとしている。

 国連のスポークスマンによると、国連とSARCの車両31台のうち、少なくとも18台が被弾。アレッポ市民向け支援物資7万8000人分を運んでいたという。

 米政府高官は「(停戦が)修復可能かは不明だ」と述べ、ロシア側が迅速な対応を示す必要があるとした。

 シリア政府軍は攻撃についてのコメントを明らかにしていないが、同軍は今回の停戦が終了したと表明。反体制派が繰り返し停戦を破ったと非難し、「治安と安定を取り戻すため、テロリズムと戦う国家的義務を全うし続ける」と主張した。

 一方、東部デリゾール県では17日、米軍などの空爆でシリア軍兵士60人以上が死亡。米政府は誤爆の可能性を認めている。

[ベイルート 19日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:闇に隠れるパイロットの精神疾患、操縦免許剥奪

ビジネス

ソフトバンクG、米デジタルインフラ投資企業「デジタ

ビジネス

ネットフリックスのワーナー買収、ハリウッドの労組が

ワールド

米、B型肝炎ワクチンの出生時接種推奨を撤回 ケネデ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中