最新記事

銃社会

フロリダ乱射事件の凶器は自動ライフル銃、銃規制の強化望む声も

2016年6月14日(火)10時05分

 6月12日、米フロリダ州オーランドのナイトクラブの銃乱射事件で使われたのは、昨年12月のカリフォルニア州の乱射事件で使われたのと同じ半自動小銃だった。写真はAR15型ライフル銃。ウェスト・バージニア州のアルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局で昨年12月撮影(2016年 ロイター/Jonathan Ernst)

米フロリダ州オーランドのナイトクラブで12日未明に起きた銃乱射事件で容疑者の男が使用したのは、2012年のコネティカット州や昨年12月のカリフォルニア州の乱射事件で使われたのと同じ半自動ライフル銃AR─15だった。

マザー・ジョーンズ誌のまとめたデータによると、半自動ライフル銃による死者は全米の銃による死者(年間約3万人)のわずかな割合しか占めないものの、2011年以降に起きた少なくとも10件の銃乱射事件で使用されている。

新たな乱射事件を受け、民主党からは半自動ライフル銃などの攻撃用武器と大容量弾薬装填装置を禁止する銃規制法を復活すべきとの声が上がっている。同法は1994年に時限立法として成立し、2004年に失効した。

大統領選で民主党候補に指名される見通しのヒラリー・クリントン前国務長官は「戦争の武器が私たちの生活圏にあってはならないとあらためて認識させられた」と語った。

米捜査当局によると、今回の乱射事件の容疑者であるフロリダ在住の米国人オマル・マティーン容疑者はAR─15型半自動ライフル銃1丁と拳銃1丁を携行していた。AR─15は米軍のM─16ライフル銃の民間モデルで、軍事用と異なり、1発ずつ手動で引き金を引いて発射する必要がある。

こうした銃の主要メーカーには、スミス・アンド・ウェッソン、スターム・ルガー、レミントン・アームズなどがある。

全米射撃協会(NSSF)は、詳細が明らかになるまで今回の事件についてコメントしないとしている。



[ワシントン 12日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米ディズニー、第4四半期売上高は予想に届かず 26

ワールド

ウクライナ、いずれロシアとの交渉必要 「立場は日々

ビジネス

米経済「まちまち」、インフレ高すぎ 雇用に圧力=ミ

ワールド

EU通商担当、デミニミスの前倒し撤廃を提案 中国格
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 5
    中国が進める「巨大ダム計画」の矛盾...グリーンでも…
  • 6
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 7
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編…
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    「ゴミみたいな感触...」タイタニック博物館で「ある…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 8
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 9
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中