最新記事

北朝鮮

金正恩、党大会で核実験・衛星打ち上げ「前例のない成果」と賞賛

国営通信は鉱工業生産で目標の144%、発電は110%を達成と自画自賛するも実数は触れず

2016年5月7日(土)07時55分

5月6日、北朝鮮・平壌で、第7回朝鮮労働党大会が開幕した。党の最高指導機関である党大会の開催は、故金日成主席時代の1980年以来36年ぶり。写真は労働党本部で撮影(2016年 ロイター/Damir Sagolj)

北朝鮮の金正恩第1書記は6日、36年ぶりに開かれた朝鮮労働党大会で演説、核実験や衛星打ち上げで「前例のない成果を上げた」と称賛した。

国営テレビが6日遅くに放送した画像では、金正恩氏はダークスーツに灰色のネクタイ姿で現れた。

金正恩氏は「第7回党大会開催の今年、初の水爆実験や、地球観測衛星『光明星4号』打ち上げで、軍と人民が偉大な成功を収めた」と演説した。

韓国の聯合ニュースによると、国営ラジオは「(党大会では)革命での最終勝利をもたらす、すばらしい青写真が明らかになる」と伝えた。

朝鮮中央通信(KCNA)は、鉱工業生産で目標の144%、発電は110%を達成したとして、「奇跡のような結果」と評価した。ただ、実際の目標については触れなかった。

中国外務省の洪磊報道官は記者会見で、北朝鮮が国家発展の重要段階にあるとの認識を表明した。

その上で、「北朝鮮が国際社会の声に耳を傾け、北東アジアの持続的な平和、安定をともに維持できるようになることも期待している」と述べた。

海外の北朝鮮専門家は、金第1書記が核開発と経済建設を同時に進める「並進路線」を正式に宣言し、権力基盤のさらなる強化を目指すとみている。

党大会取材のために招かれた外国メディアは、「4・25文化会館」内に入ることを許されなかった。石造りのこの建物は労働党の赤い旗で飾られており、ここで数日間にわたり党大会が開かれるとみられる。

*内容を追加しました。



[平壌 6日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

S&P、トルコの格付け「B+」に引き上げ 政策の連

ビジネス

ドットチャート改善必要、市場との対話に不十分=シカ

ビジネス

NY連銀総裁、2%物価目標「極めて重要」 サマーズ

ビジネス

パラマウント、スカイダンスとの協議打ち切り観測 独
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 2

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS攻撃「直撃の瞬間」映像をウクライナ側が公開

  • 3

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前の適切な習慣」とは?

  • 4

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 5

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 6

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 7

    「TSMC創業者」モリス・チャンが、IBM工場の買収を視…

  • 8

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 9

    元ファーストレディの「知っている人」発言...メーガ…

  • 10

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 8

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 9

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 10

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中