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中国社会

香港市民が共産党的「愛国教育」にNO!

香港返還から15年、「自治」を形骸化する同化政策の始まりか

2012年9月12日(水)13時01分
ジル・ラングロワ

2つの歴史 中国人としてのアイデンティティーって何? Bobby Yip-Reuters

 香港で先月末、学校教育に関する大規模デモが起きた。親や学生、社会活動家など9万人以上が集結。近々導入される国民教育カリキュラム、つまり「愛国教育」に抗議の声を上げた。

 カリキュラムの内容は決まっていないが、「中国モデル」と題された冊子が既に各学校に配布済み。それによれば、中国共産党は「進歩的、無私で結束している」組織で、複数政党制はアメリカなどの国々に最悪の事態をもたらしている──となっている。89年の天安門事件など中国にとって都合の悪い歴史的事件には一切触れていない。

 香港政府は9月から香港の公立小学校で、来年からは中学・高校で試験的にカリキュラムを実施する予定だ。3年かけて段階的に導入し、中国人としてのアイデンティティーを育成していくという。

 デモ参加者は「思想統制は要らない」というプラカードを掲げた。大半の親は、共産党のプロパガンダに基づく国民教育には反対だ。「国民教育は必要だし、どの国にも存在する。でもこんなものはあり得ない」と、7歳の娘を連れた参加者が声を張り上げた。

[2012年8月15日号掲載]

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