ダークマターの謎を解くカギは「爆発するブラックホール」...正体解明までもう少し?
Exploding Black Hole Could Crack Mystery of Dark Matter
宇宙にはまだまだ解明されていない謎も多い(写真はイメージ) khak-shutterstock
<きっかけは2023年の驚異的なエネルギーを伴って地球に近づいたニュートリノだった>
ブラックホールの爆発は、2023年に検出された謎の高エネルギーニュートリノの起源を説明できる可能性があることが判明した。そして、ダークマターの謎にも新たな光を当てるかもしれない。
【動画】NASAが公開した、ブラックホールに吸い込まれた際の光景
2023年、ニュートリノという、ほぼ質量を持たず光速に近い速度で移動する素粒子が、驚異的なエネルギーを伴って地球に到達した。そのエネルギーは、世界最強の粒子加速器である大型ハドロン衝突型加速器が生み出す最高エネルギーの粒子より約10万倍強力だった。
現在、米マサチューセッツ大学アマースト校の物理学者らは、このニュートリノの発生源が、準極限原始ブラックホールと呼ばれる希少なタイプのブラックホールの爆発である可能性があるとしている。
原始ブラックホールは、ビッグバン直後の初期宇宙で形成されたと考えられている。恒星の崩壊によって生まれるブラックホールよりもはるかに小さく、軽い存在である。
これらのブラックホールは時間とともに、ホーキング放射と呼ばれる過程を通じて質量を失っていく。最終的には加熱され、エネルギーの爆発的放出を伴って爆発すると考えられている。
マサチューセッツ大学アマースト校のアンドレア・タム助教授(物理学)は「ブラックホールは軽ければ軽いほど高温になり、放出する粒子の数も増えるはずである」と述べた。
「原始ブラックホールは蒸発が進むにつれてますます軽くなる。結果、さらに高温となり、より多くの粒子を放出する。そして、最終的に爆発に至る。そのホーキング放射こそが、われわれの望遠鏡で観測できるものだ」
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