最新記事
考古学

あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台になった遺跡で、映画そっくりの「聖杯」が発掘される

'Holy Grail' Cup and Hidden Tomb Uncovered at Ancient Wonder

2025年4月1日(火)15時04分
トム・ハワース(自然・科学担当)
ペトラ遺跡で発掘された『インディ・ジョーンズ』の聖杯そっくりの陶器とハリソン・フォード演じるインディ・ジョーンズ博士

発掘された陶器(左)はインディ・ジョーンズの映画さながら FROM LEFT: DISCOVERY'S EXPEDITION UNKNOWN, ALBUM/AFLO

<ヨルダン南部のペトラ遺跡で見つかったのは『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』に登場した「聖杯」にそっくりすぎる陶器だった>

古代ナバテア王国の栄華を今に伝えるヨルダン南部のペトラ遺跡。遺跡内の宝物殿と呼ばれる建物の下をヨルダンとアメリカの調査チームが発掘したところ、12人の人骨が眠る墓が見つかった。

【画像・動画で比べてみる】『インディ・ジョーンズ』の舞台になった遺跡で発見された映画そっくりの「聖杯」

この発見はディスカバリーチャンネルの番組『冒険! 世界ミステリーハンター(Expedition Unknown)』で放映され、司会者のジョシュ・ゲイツ(Josh Gates)も調査に参加した。


ゲイツは声明でこう述べた。「ペトラ遺跡のほぼ全ての墓は発見された時点で全て空だった。だからこれはたぶん、ペトラ遺跡で発見された中で最も重要な墓だし、歴史的に大きな意義のある発見だ」

宝物殿は映画『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦(Indiana Jones and the Last Crusade)』の舞台となったことでも知られる。


作中ではイエス・キリストが最後の晩餐で使った聖杯がここに安置されているとの設定になっていた。そして今回、発見された人骨のうちの1体は映画に出てくる聖杯にそっくりの陶器を握っていた。

「聖杯みたいな物を見た時には皆(驚いて)固まった」とゲイツは言う。もっともこれは紀元前1世紀頃の壺の一部だったことが後の調査で明らかになっている。

宝物殿が実際に何に使われていたかは専門家の間でも謎とされてきた。今回、見つかった人骨や遺物は、ナバテア人の文化や歴史についての重要な知見を与えてくれそうだ。


投資
「FXで長期投資」という投資の新たな選択肢 トライオートFX「世界通貨セレクト」とは?
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米GM、通年利益予想引き上げ 関税の影響見通し下方

ワールド

ウクライナ北部で停電、ロシア軍が無人機攻撃 数十万

ワールド

ロシア大統領府、米ロ首脳会談の日程は未定 「準備が

ワールド

米政府閉鎖、国民は共和党を非難 トランプ氏支持率は
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 5
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 6
    米軍、B-1B爆撃機4機を日本に展開──中国・ロシア・北…
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 9
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 10
    【インタビュー】参政党・神谷代表が「必ず起こる」…
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 3
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 6
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 7
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 8
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 9
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 10
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中