最新記事
最新研究

スマホ画面で「デジタル物体」に触れる未来...変形タッチスクリーン技術「DeformIO」

Phones Could Get 'Stiffer' When You Touch Them in the Future

2024年5月31日(金)15時40分
ジェス・トムソン
変形タッチスクリーン技術「DeformIO」のイメージ Matt Sutton

変形タッチスクリーン技術「DeformIO」のイメージ Matt Sutton

<英バース大学の研究チームが開発した新技術が、画面を通じて物体を感じる未来を描く>

未来のタッチスクリーンは、画面を通して物体を感じられるようになるかもしれない。

【動画】スマホ画面で「デジタル物体」に触れる未来...変形タッチスクリーン技術「DeformIO」

変形可能タッチスクリーン技術の「DeformIO」は、英バース大学の研究チームが開発した。ユーザーが指で力を加えると、表面が柔らかくなったり堅くなったりする。「CHI人と情報システムの相互作用に関する国際会議」でこのほど研究チームが発表を行った。

DeformIOでは画面を通して物体を感じることができ、商取引や通信、医療、ゲームなどさまざまな分野に応用できる可能性がある。ユーザーはスマートフォンの画面を通じ、例えば製品の生地の肌触りを感じたり、車載画面で地図や温度計を操作したりできる。

「普通の物理的な物体と同じように、デジタル物体を直接操作できる」。バース大学でコンピューターサイエンスを専攻する大学院生のジェームズ・ナッシュはそうコメントしている。

DeformIOはシリコン製で、空気力学と抵抗感知技術を使って継続的に触覚を体感できる。画面の下に「ピン」を立てて配列し、押さえると画面のその部分が低くなる仕組み。この技術の従来のバージョンでは可動式のタッチスクリーンパネルや固定ピンを採用していたが、あまりうまくいかなかった。

ユーザーはDeformIOの柔らかい感覚の画面上で指を走らせることができ、画面の複数箇所を同時にへこませることもできる。

「我々のスクリーンでは、ユーザーが柔らかい表面で豊かな触感を感じ取れる。現代のガラスを使ったスクリーンと利点は同じで、表面上で流れるように指を動かすことで端末を操作できる。だが、力を使ってより深いレベルで端末を操作できるという利点が加わる」とナッシュは解説する。

研究チームはDeformIOについて、ゲームや医療トレーニングのシミュレーション、さらには離れた相手とのビデオ電話を通じた物理的接触など、幅広い用途に使用できると期待する。

車載タッチスクリーンでデジタル地図を使う際にも利用できるかもしれない。

「今の車で一般的になっているタッチスクリーンを強化できる可能性もある。例えば力を加えて車内の温度を調整し、設定温度が上がるにつれて指の下の表面が堅くなるのを感じることができる」。同技術の紹介動画でナッシュはそう説明している。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米FRBは年内1─2回の利下げ必要=SF連銀総裁

ワールド

トランプ氏、イランとの取引国に「2次関税」 大統領

ビジネス

ビットコイン反発、7万ドル回復

ワールド

ロシア軍高官、自宅で銃撃され重体 ウクライナは関与
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 2
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入った「最強ライバル」の名前
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    韓国ダークツーリズムが変わる 日本統治時代から「南…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    地球の近くで「第2の地球」が発見されたかも! その…
  • 7
    鉱物資源の安定供給を守るために必要なことは「中国…
  • 8
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 9
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 10
    日経平均5万4000円台でも東京ディズニー株は低迷...…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染拡大する可能性は? 感染症の専門家の見解
  • 4
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 7
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 8
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流してい…
  • 9
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 10
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中