最新記事

危ないIoT

これが基本中の基本! ハッカーからIoT機器を守る8つのルール

2019年11月7日(木)16時50分
キンバリー・バーク(テクノウCEO)

GEORG WENDT-PICTURE ALLIANCE/GETTY IMAGES

<スマート家電・スマート機器のメーカーは、ユーザーを守るためにはほとんど何もしていない。自分でできる最低限の自衛策とは? 本誌「危ないIoT」特集より>

インターネットに接続したコネクテッドデバイスが家庭に増えれば、日常生活にハッカーが忍び込む危険も高まる。それを確実に防ぐ方法はないが、リスクを下げる方法はある。最低限の自衛策を紹介しよう。

◇ ◇ ◇

(1)セキュリティー対策がなされていないデバイスを購入しない。

 友達やネット上の評判を聞いてデバイスを購入することは誰にでもある。でも、自分の身の回りに置く以上、デバイスのセキュリティー設定は自分で事前に確認しておこう。そのデバイスには、あなたの家庭用ネットワークを危険にさらす脆弱性がないだろうか。


(2)Wi-Fiルーターのセキュリティーを強化する。

 Wi-Fiルーターに独自のユーザー名とパスワードを設定しよう。また、ソフトウエアは定期的にアップデートすること。使われていないポートはクローズして、ルーターのファイアウォールとデバイスのファイアウォールを有効にしよう。


(3)コネクテッドデバイスと、関連するMACやIPアドレスをチェックしてリストを作成しておく。

 この作業をしておくと、いずれかのデバイスのセキュリティーが破られたとき、すぐに特定してネットワークから切り離すことができる。リストを自分のコンピューターに保存する場合は、パスワードで保護するのを忘れずに。


(4)ゲスト用ネットワークを用意しておく。

 家庭用ネットワークには、外部のデバイスが容易につなげないようにして自衛しよう。


(5)全てのコネクテッドデバイスの工場出荷時のユーザー名とパスワードを変更する。

 もしその変更ができない場合には、もっとセキュリティー対策をしやすいデバイスを使うようにしよう。


(6)全てのデバイスのファームウエアとソフトウエアを定期的にアップデートする。

 こうしたアップデートは、新たに発見された脆弱性に対処していることが多い。


(7)全てのコネクテッドデバイスの個人情報設定とデータ共有設定をチェックする。

 あなたの個人情報は第三者と共有されていないだろうか。コネクテッドデバイスが電気会社などに常にデータを提供する必要がないなら、使わないときは電源を切っておこう。


(8)メールで送られてきたアップデートのリンクは絶対にクリックしない。

 こうしたリンクはウイルスに感染する最大の原因だ。アップデートが必要なら、メーカーのサイトから直接ダウンロードしよう。


<2019年11月12日号「危ないIoT」特集より>

【参考記事】IoT機器メーカーは消費者のセキュリティーを軽視している

20191112issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

11月6日発売号は「危ないIoT」特集。おもちゃがハッキングされる!? 室温調整器が盗聴される!? 自動車が暴走する!? ネットにつなげて外から操作できる便利なスマート家電。そのセキュリティーはここまで脆弱だった。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

米サステナブルファンド、1─3月は過去最大の資金流

ビジネス

北京市、国産AIチップ購入を支援へ 27年までに完

ビジネス

デンソー、今期営業利益予想は87%増 合理化など寄

ビジネス

S&P、ボーイングの格付け見通し引き下げ ジャンク
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中