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COP30

米企業、政権不在でもCOP30に積極参加...フォーチュン100から60人出席

2025年11月25日(火)16時30分

民間企業が対策主導

米クラーク大の気候・環境・社会学部のルー・レナード初代学部長は、COP30に参加した米企業は全て、将来の気候変動対策において重要な役割を担っていると指摘する。

米メリーランド大のグローバル・サステナビリティ・センター(CGS)が主導した最近の分析によると、米連邦政府および非連邦政府の関係者による既存の政策により、米国の温室効果ガス排出量は2035年までに35%削減される見通し。その多くは企業主導の取り組みだ。

連邦政府以外の指導者の連合「アメリカ・イズ・オール・イン」の共同議長を務めるジーナ・マッカーシー氏は「見出しとは裏腹に、民間セクターはクリーンエネルギーへの投資と導入を続けている」と述べた。

トランプ米大統領は気候変動を「でっち上げ」と呼んだ。しかし米政府の立場がどうであれ、エネルギー移行を加速させるための規制変更は世界中で行われている。

また情報開示プラットフォームCDPのデータによれば、米政府が企業に気候戦略開示を義務付ける計画を破棄したにもかかわらず、気候戦略を開示する米企業は増えている。

「ウィ・ミーン・ビジネス連合」のマリア・メンディルース最高経営責任者(CEO)は、米企業が姿を見せたこと自体が重要だと指摘。「米国は世界の気候・エネルギー・産業政策において決定的な役割を担っている。だからこそ、地方レベルの指導者や国家以外の関係者、企業がCOP30に参加したのは意味があった」と強調した。

[ロイター]


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