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医薬品以外でも「女性の健康」に貢献したい...あすか製薬ホールディングスが挑む「ヘルスリテラシー」戦略とは?

2025年11月11日(火)11時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
あすか製薬のWebサイト「女性のための健康ラボMint⁺」キービジュアル

あすか製薬のWebサイト「女性のための健康ラボMint⁺」キービジュアル

<月経にまつわる体調不良に悩む女性は国内で約1000万人。年間4617億円もの経済損失があるとされる。あすか製薬ホールディングスは、製薬会社の枠組みを飛び出した活動でこの問題に挑んでいる>

日本企業のたとえ小さな取り組みであっても、メディアが広く伝えていけば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。そのような発信の場をつくることをミッションに、ニューズウィーク日本版が立ち上げた「SDGsアワード」は今年、3年目を迎えました。

私たちは今年も、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇


月経不調がもたらす社会的な課題

女性の社会進出が進む一方で、月経にまつわる体調不良に悩む女性もまた増えている。子宮筋腫、子宮内膜症、月経困難症などの患者数は、近年増加傾向で、その背景には晩婚化・晩産化と少子化、それに伴う月経回数の増加がある。

月経にまつわる不調でパフォーマンスを発揮できない女性は、国内だけでも約1000万人。その経済的損失は、実に年間4617億円と算出されている。この社会的課題に対して、創業から100年以上にわたって女性医療に貢献してきたあすか製薬ホールディングス株式会社が切り込んだ。

あすか製薬ホールディングスは、内科・産婦人科・泌尿器科に特化した医療用医薬品を提供する製薬会社だ。1920年にホルモン製剤の研究・開発を開始した同社は、女性特有の疾患に関する医療に長年携わってきた。

とくに産婦人科領域では、月経困難症治療剤、子宮筋腫・子宮内膜症治療剤、不妊症治療剤など、さまざまな薬剤を開発してきた。

しかし、同社の活動は「製薬」だけにとどまらない。

女性の身体の悩みが女性同士であっても話しづらいこと、正しい情報を見つけられずにひとりで抱えられがちであることに着目。創立100周年を迎えた2020年に、Webサイト「女性のための健康ラボMint⁺」をオープンした。

サイトでは、月経のしくみや妊娠の基礎知識、女性特有のがんについてなど、ライフステージ別に「健康に関する正確な情報」を発信している。

「女性のための健康ラボMint⁺」展示会出展の様子

「女性のための健康ラボMint⁺」展示会出展の様子

検査や通院のきっかけや気づきとなることを目指し、今年6月には、設立5周年を記念して対面イベント「Mint⁺ meeting~つながる声が、私を強くする~」を開催するなど活動の幅を広げている。

2021年には 10代向けのWebサイト「Mint⁺ teens」を開設。高校保健体育副教材の作成・提供による性教育支援、LINEやInstagramによる情報発信など、多岐にわたる啓発活動を行っている。

ティーンズ向けウェブサイト「Mint⁺teens」キービジュアル

ティーンズ向けウェブサイト「Mint⁺teens」キービジュアル

これらはもともとCSR活動の一環だったが、2023年には企業向けに研修教材を提供する「Mint⁺ Femknowledge」として事業化も果たした。

高いパフォーマンスを発揮したくても、月経にまつわる体調不良に妨げられている1000万人の働き手たち。正しい知識によって女性の健康課題を解決することは、企業の生産性や業績の向上に繋がる。

今年8月に同社が、月経随伴症状を自覚する働く女性を対象に実施した「月経随伴症状のセルフケアに関する実態調査」では、8割の人が月経に伴う症状を「我慢したことがある」と答えた。

また、参加女性たちが月経のないときを100点として、月経のあるときの仕事のパフォーマンスを自己評価したところ、平均は59.8点と、多くの女性が4割ほどのパフォーマンス低下を感じながら働いていることがわかった。

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「働く女性を対象とした月経随伴症状のセルフケアに関する実態調査」より

加えて、月経に伴う不調による離職経験者も6.4%にのぼり、回答者からは「生理休暇などの休暇制度」「在宅勤務などの柔軟な働き方」「生理用品の無償提供」など、職場や社会のサポートを求める声もあがった。

あすか製薬ホールディングスは現在、月経随伴症状を改善するさまざまな医薬品の提供や疾患啓発などの情報発信を通じて、年間813億円の経済損失削減に貢献しているという。啓発活動によって社会的なリテラシーが向上すれば、さらに大きな効果が生まれるだろう。

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