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SDGsが生まれる前から...庄内地域で「食の安全」のその先へ、50年以上にわたる生活クラブの挑戦

2024年10月17日(木)11時30分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー

そして2023年6月には、酒田市に移住交流施設「TOCHiTO(とちと)」をオープン。

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TOCHiTOオープニング式典の様子 2023年6月のオープニング式典での入居者と建設事業者の社長との集合写真。左が居住棟、右が交流棟

3階建ての集合住宅「居住棟」、シェアオフィスやイベントスペースを備えた「交流棟」、そして家庭菜園に使える中庭からなる複合施設は、移住者と地元住民の交流の拠点になっており、移住者が地域づくりの新たな担い手になることを目指している。

居住棟は既に満室で、新たな施設のためのリノベーションも進められている。

地域資源の循環・活性化のプロジェクトを全国へ

庄内における活動の根底にあるのは地域経済の衰退に対する危機感だ。

高齢化と過疎化が進む日本。もはや、農家と消費者の二者間提携だけでは、産地を持続可能にしていくことが難しい。そこに住む人々や自治体とともに、新たな繋がりを構築し、資源を循環させ、地域を活性化させていくことがこのプロジェクトの目的だ。

庄内地域のプロジェクトは、地域内外の連携による過疎化地域の課題解決例として「第10回環境省グッドライフアワード 優秀賞」を受賞するなど、高い評価を受けている。

「元気なうちに移住し、街づくりに参加し、働き、社会に貢献する」という新しい暮らしのモデルケースとして、生活クラブは今後、⾧野・栃木・紀伊半島の産地でも同様のプロジェクトを展開する計画だ。

環境保全を基盤としながら、地域資源の有効活用とコミュニティの強化を図る取り組みは、日本各地に持続可能な地域社会を根付かせていくことだろう。

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トマトジュースで生産も消費も持続可能に。生活クラブが進める新しい農業モデル

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