クモは命がけで恋をする――養老孟司×阿川佐和子が語る「生き物としての男女の壁」
Sanit Fuangnakhon -shutterstock-
<更年期があるのは人間とクジラだけ? 更年期、繁殖期の消失、そして愛――。生物学の視点で見ると、男女の関係はどこまで説明できるのか>
生物としての人間にはどのような特徴があるのか。解剖学者の養老孟司さんとエッセイストの阿川佐和子さんとの対談を収録した『男女の壁』(実業之日本社)より、一部を紹介する――。
クモの求愛は「命がけ」である
【養老】動物の性行動を調べるとホントにおもしろいんですよ。蜘蛛(くも)はだいたいメスのほうが体がデカくて、オスのほうが小さい。で、両方とも立派な網かなんか張ってあって、入ってきたヤツは食っちゃうでしょ。だから、蜘蛛のオスがメスのところに辿り着くのは容易じゃないんです。
【阿川】苦労するんだ。
【養老】うっかりドバドバッと入っていったら、獲物と間違えられてあっという間に食われちゃうからね。
【阿川】恋人が来たとは思わないんですか。
【養老】うん。だから、やっかいなことをするんですよ、蜘蛛によって違うけど。蜘蛛の巣が張ってあるでしょう。オスは最初はあの糸を三味線みたいに摘んでみたりして、それでビリビリッて特殊な振動が来たら、メスのほうはこういう返事をすると決まってる。たとえば片手を上げるとか......。
【阿川】蜘蛛が片手を上げる?
更年期があるのは人間とクジラだけ
【養老】その片手を上げたのが刺激になって、オスはちょっと進んでまた別の刺激を出す。それに対して、またメスが適切な応答をするともうちょっと近づいていって......と、7つか8つ段階を踏んでやっと交尾に至る。
【阿川】ラブレターを送りながら、互いの気持を確かめ合うようなものだな。
【養老】それがちょっとでも狂うと、オスは大急ぎで逃げるんです。
【阿川】かぐや姫みたい。いくつもの難問を解決して乗り越えた男が姫をモノにできる。
【養老】そうそう。で、そういうふうに手続きを厳密に決めておくと、雑種ができないんです。逆に言うと、そういう行動パターンがちょっと変わっちゃうと、別の種類になるしかない。
【阿川】いろんな生き物がいるんですねえ。その中でも、やっぱり人間って変わってるんですか。
【養老】人間は文化があるからちょっとヘンなんです。メスに更年期がある動物っていうのも滅多にないですし。
【阿川】更年期がある動物は......。
【養老】クジラだけだそうです。チンパンジーなんか最後まで子どもを産み続けますから。
【阿川】いいなあ。
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