最新記事
性産業

風変わりな性的表現も「倒錯」と呼ばないで...売春宿の女性マネージャーが語る「性産業のリアル」

I Run a Legal Brothel—Here's What It's Taught Me About People's Fantasies

2025年6月17日(火)18時48分
メリッサ・フルール・アフシャル

多くの事例を目にするうちに、はっきりとわかってきた。人のファンタジーは単なるセックスの話ではない。

そこには権力、安全、恥、支配、逃避、喜びが絡み合っている。時には幼少期の記憶に根ざし、時にはトラウマや憧れ、反抗心を反映していることもある。ただひとつ言えるのは、決して退屈ではないということだ。

ある男性にとっては年齢をテーマにしたロールプレイが究極の快感だったし、また別の男性はペットのように扱われることにお金を払っていた。

セッションの途中で、欲望ではなく「見てもらえている」という希少な体験に圧倒されて泣き出す人も見てきた。また、自らを侮辱してもらうために予約を入れ、それによって支配欲を手放せる人もいる。

こうしたすべてのケースにおいて、売春宿は一部の人が想像するような放蕩の場ではない。むしろ、外の世界では許されない自分自身の姿を試せる舞台なのだ。

確かに、中には非常に風変わりなリクエストもある。だが、それを倒錯と呼ぶべきではない。むしろ、この圧倒的な人間の性的創造性こそが、私にとって最大の魅力だ。

こうした出会いを私は笑い話ではなく、パズルのピースとして捉えている――人がどうつながり、どう表現し、どう意味を見出すのかという驚くべき複雑さの手がかりだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

世界の石油市場、OPECプラス増産で供給過剰へ I

ワールド

台湾、中国からのサイバー攻撃17%増 SNS介した

ビジネス

イオン、3―8月期純利益は9.1%増 インフレ対応

ビジネス

高島屋、営業益予想を上方修正 Jフロントは免税売上
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 3
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃をめぐる大論争に発展
  • 4
    車道を一人「さまよう男児」、発見した運転手の「勇…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    筋肉が目覚める「6つの動作」とは?...スピードを制…
  • 7
    連立離脱の公明党が高市自民党に感じた「かつてない…
  • 8
    あなたの言葉遣い、「AI語」になっていませんか?...…
  • 9
    1歳の息子の様子が「何かおかしい...」 母親が動画を…
  • 10
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 7
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 8
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 9
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 10
    トイレ練習中の2歳の娘が「被疑者」に...検察官の女…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中