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大江千里が語るコロナ後のニューヨーク、生と死がリアルな街で考える60代後半の生き方

Finding Life Again

2026年3月6日(金)18時50分
小暮聡子 (本誌記者)

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音楽に没頭する日々 COURTESY SENRI OE

生活改善で身体に変化が

以前より「死」を間近に感じるようになったことで、「生」がよりクリアに見えてきた。そのせいか、自分の夢や理想を追い続ける人生から、今日一日を大事に生きる「命」をめでる人生へと、ゆっくりゆっくり移行していっているように思う。

朝起きると、亡くなった父と母、友人、仕事仲間、愛犬だったぴーちゃんに10分ほど手を合わせて話しかける。名前を呼ぶと懐かしい顔がそれぞれ浮かび上がるのでつい話しすぎると、あっちの世界がにぎやかで、なんか向こうの世界へ行くのも怖くなくなったなと思いながら、よし頑張ろう、今日一日を見守っててくださいと、そう締めくくり今日という一期一会を精いっぱい生きる。


ふとしたきっかけでたばこやアルコールをやめ、なんだか体調が思わしくないので受けた検査で食物アレルギーが分かり、口に入るものに気を付けるようにしたら、小さな変化を敏感に感じるようになってきた。

肌つやはどんどん良くなった。ピアノを弾く指や手、肘や肩、首、背中、腰、頭の位置や歩く癖まで、ちょっとずつ変えて試してを繰り返していると、徐々にピアノ奏法も変わってきた。

夜は本を読みながら寝落ちし、朝はコーヒーを入れて、森山良子さんに教えてもらった我流のストレッチをする。身体のケアを小まめにやるようになると、漠然としていた未来への不安から解き放たれ、おひとり様のブルックリン生活はむしろ笑顔が増え充実してきた感じだ。

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