スポーツでの脳震盪が「鬱や自殺」に繋がることも...選手の脳を守る「血液検査」の可能性

TACKLE THE ISSUE AHEAD OF THE GAME

2024年12月25日(水)15時26分
ジョー・コズラウスキー、パンドラ・デワン(いずれも本誌記者)

トレーニングキャンプ中にガーディアンキャップを着用する選手

トレーニングキャンプ中にガーディアンキャップを着用する選手 MARK BROWN/GETTY IMAGES

「バイオマーカーの感度と特異度が改善されたら、まず復帰の判断に試験的に使ってみてもいい」と、シルズは言う。

「そうすれば、損傷が治癒する経過が分かるし、私たちが現在、脳の回復レベルを確認するために用いている指標である症状や神経機能・心理テスト、臨床検査の結果と、バイオマーカーの値を突き合わせることもできる」


シルズによれば、NFLの脳震盪の指針は「生きた手引」だ。研究の進展に伴い、その内容は絶えず刷新されている、というのである。

バイオマーカー検査だけではない。ルールや方針を改善することも可能だし、そうした変化は実際に起きている。今や多くのスポーツリーグが、選手の頭部への衝撃を防ごうとしている。NFLは今年のレギュラーシーズン開幕前、新しいキックオフルールを導入したが、目的の1つは激しい衝突による負傷の防止だ。

選手たちの意識改革も進む

安全性向上の取り組みには装備も役立つ。最新例がヘルメットの上に装着するソフトシェルのパッド「ガーディアンキャップ」だ。NFLは今年4月、レギュラーシーズンの試合でガーディアンキャップの着用を認めると発表した。

22年に導入したガーディアンキャップはこれまで、プレシーズンの練習、レギュラーシーズンとポストシーズンの接触を伴う練習で着用が義務付けられていた。

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