最新記事

ドラマ

ドラマ『神の雫』主演の山下智久が語る、混沌の先の新境地──仕事も人生も「量から質」へ

Yamashita on Yamashita

2023年9月12日(火)13時10分
小暮聡子(本誌記者)

230905P32_YQA_02SQ.jpg

都内で行われたカバー撮影とインタビュー。山下は役作りのために体重を7キロ落としたと明かした PHOTOGRAPH BY KOSUKE OKAHARA FOR NEWSWEEK JAPAN, HAIR AND MAKEUP BY ICHIKI KITA, STYLING BY GO MOMOSE

――役柄的に痩せる必要があったのか。

監督と話したのだが、カミーユ(原作漫画の主人公である神咲雫を女性キャラクターに置き換えたもう1人の主役で、ジェフリエが演じる)は特殊な能力を持っているというか、味覚や嗅覚がすごく敏感だけど、一青には何もない。でも人はカロリーを制限すると、それによって味覚や嗅覚のレベルが上がる。それを体現できないかという話をされて、できるだけやってみます、と。カロリーを制限するため、食事を控えていた。

――フランスにいるのにおいしいものも食べられず......。

残念ながら、撮影中は何も食べられなかった。でも2週間に1回くらいは、ワインも飲みたかったので、いろんなお店に連れて行ってもらったり、探したりしていた。

――役作りでのダイエットということだが、体を絞っていくと実際に味覚と嗅覚は優れていくものなのか。

全然違う。体が欲しているので、おいしいって思う感覚も違うし、すごく、鋭く敏感になる感じ。でも、体によくないから皆さんはやめたほうがいいかな(笑)。

――どれくらいの期間で7キロ落としたのか。

たまたま、別のドラマの撮影からずっと続いていたので、結局8カ月くらいダイエット。けっこう過酷で、体重が戻るのに1年くらいかかった。

――普段は、お酒はよく飲んでいる?

飲む時期は飲むけど、撮影や大きな仕事の前などは控えている。時間と心に余裕があるときはお酒を楽しんでいる。

――どんなお酒を飲むのか。

もちろんワインも飲むし、飲めないお酒があまりない。甘いお酒は飲めないけど、それ以外は何でも。最初の一杯目にはビールも飲むし、食事に合わせて選ぶこともある。

(ワインと料理の)「マリアージュ」って日本語にはない言葉だと思うのだが、赤と白、フルボディやミディアムボディなど、それに合う食事ってやっぱりすごくあるなと思う。いい化学反応があって、両者に相乗効果があるということを学んだので、そういう意味では、お酒も食事もよりおいしく感じるようになった。

――それは、遠峰一青役を通して学んだのか。

役を通して、多くのことを学ぶことができた。あとは、いろんな愛情の形......を学んだかもしれない。家族愛、友愛、兄弟愛など、このドラマではワインを通してさまざまな形の愛が描かれている。

ワインそのものの話というより、ワインを通して人間を表現していく話だなと、僕はそう捉えている。でも同時にワインについても学べるし、大人も含めて幅広い世代に楽しんでもらえるんじゃないかと思う。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン大統領と外相搭乗のヘリが山中で不時着、容体懸

ワールド

米・イランが間接協議、域内情勢のエスカレーション回

ワールド

ベトナム共産党、国家主席にラム公安相指名 国会議長

ワールド

サウジ皇太子と米大統領補佐官、二国間協定やガザ問題
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイジェリアの少年」...経験した偏見と苦難、そして現在の夢

  • 4

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 5

    「裸に安全ピンだけ」の衝撃...マイリー・サイラスの…

  • 6

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 7

    「すごく恥ずかしい...」オリヴィア・ロドリゴ、ライ…

  • 8

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『…

  • 9

    中国の文化人・エリート層が「自由と文化」を求め日…

  • 10

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 3

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 9

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中