最新記事

映画

禁断、感涙、一喝...ヘタなドラマよりも断然面白い、ゴールデングローブ賞授賞式テレビ中継

A Memorable Evening

2023年1月24日(火)12時27分
ナディラ・ゴフ
ミシェル・ヨー,ジェニファー・クーリッジ,キー・ホイ・クァン, ゴールデングローブ賞

(左から)ミシェル・ヨー、ジェニファー・クーリッジ、キー・ホイ・クァン PHOTO ILLUSTRATION BY SLATE. PHOTOS BY RICH POLKーNBCーGETTY IMAGESーSLATE

<「選考委員が多様性を欠く」という批判を浴びて、昨年は中止された中継も再開。涙と衝撃にあふれる授賞式はやっぱりパワフルだった!?>

栄えあるゴールデングローブ賞授賞式のテレビ中継が復活した。昨年は「選考委員が多様性を欠く」などの痛烈な批判を浴びてNBCが中継を取りやめる異例の事態となったが、記念すべき80回目となる今年は、一段とパワフルになって戻ってきた。

問題点が全て解決されたとは思えないが、一視聴者として言わせてもらえば、全米中継された今年の授賞式が素敵に楽しかったのは事実。以下は2つのベスト4だ。

◇ ◇ ◇


衝撃の瞬間ベスト4

■禁断の宗教ネタ

トム・クルーズが新興宗教団体「サイエントロジー」のセレブ信者なのは周知の事実。そしてこの団体では、教祖の妻が2007年から公の場に姿を見せておらず、「消されたのでは」と臆測を呼んでいる。ところが司会のジェロッド・カーマイケルは、トムの主演映画『トップガン マーヴェリック』を紹介する際に、この話題をジョークのネタにした。みんな怖くて笑えなかった。

■脱線スピーチ

復活した名女優ジェニファー・クーリッジはプレゼンターと受賞者として2回も登場したが、長々と退屈な話をするばかり。出演ドラマ『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル』のネタバレもしてしまい、会場がシラケた。

■女優の一喝

ミュージカル・コメディー映画部門で主演女優賞を獲得したミシェル・ヨー。スピーチが制限時間を超えて終了合図の音楽が流れ始めると「黙りな、ボコボコにするわよ」とぴしゃり。

■欠席の理由

『イエローストーン』でテレビドラマ部門の主演男優賞を受賞したケビン・コスナーは授賞式を欠席した。カリフォルニア州の大洪水で身動きが取れなかったからだ。プレゼンターのレジーナ・ホールはそれを知らずに笑いでごまかそうとしたが、途中で気付き、しどろもどろに。被災者への見舞いを述べるのが精いっぱいだった。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国経済工作会議、来年は財政刺激策を軸に運営 金融

ビジネス

EU理事会と欧州議会、外国直接投資の審査規則で暫定

ビジネス

スイス中銀、ゼロ金利を維持 米関税引き下げで経済見

ワールド

ノーベル平和賞のマチャド氏、「ベネズエラに賞持ち帰
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア空軍の専門家。NATO軍のプロフェッショナルな対応と大違い
  • 2
    トランプの面目丸つぶれ...タイ・カンボジアで戦線拡大、そもそもの「停戦合意」の効果にも疑問符
  • 3
    「何これ」「気持ち悪い」ソファの下で繁殖する「謎の物体」の姿にSNS震撼...驚くべき「正体」とは?
  • 4
    死者は900人超、被災者は数百万人...アジア各地を襲…
  • 5
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキン…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 8
    「正直すぎる」「私もそうだった...」初めて牡蠣を食…
  • 9
    「安全装置は全て破壊されていた...」監視役を失った…
  • 10
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中