またデップに恋したくなる吸血鬼映画
2012年5月22日(火)18時06分
映画を支える女優陣の名演技
実生活でバートンのパートナーであり、コリンズ家に同居する強気の精神科医を演じるヘレナ・ボナム=カーターも、映画の中盤に笑いをもたらす存在だ。
ミシェル・ファイファーはコリンウッド邸の冷酷な女家長の役柄にはもったいない女優だが、はまり役なのは確か。もっと登場シーンを増やしてほしかった。
アンジェリーク役のエバ・グリーン(『007 カジノ・ロワイヤル』のボンドガールで注目されたフランス人女優だ)は、人気急上昇間違いなし。彼女はありがちなセクシーな魔女を、実に面白い悪者に変えてみせた。重力に逆らって部屋中をアクロバティックに飛び回るバーナバスとのセックスシーンはとりわけ印象的だ。
『ダーク・シャドウ』をほめちぎるつもりはない。良質のユーモアと強力な演技のおかげでアラが目につきにくいとはいえ、バートン流の手の込んだお祭り映画の一つにすぎない。
それでも、この映画はハリウッドのお偉方に重要な教訓を教えてくれる。巨額の製作費を預かる監督が心の底から愛する題材を映画のテーマにできれば、小さいながら決定的な違いが生まれるということだ。
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