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AIが「自動で住宅ローンを安くしてくれる」未来がすぐそこに...進化するAIが変える金融と経済

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2026年2月26日(木)16時45分
ポール・ローズ (ジャーナリスト)

「他人の情報を扱うのと、他人のお金を扱うのは全く別の話だ」とクラインは言う。「第三者が自分の資産情報に目を通すのを許可するケースはあるかもしれない。だが、個人情報に関する人々の意識は矛盾だらけだ。とても大事だと言うくせに、グーグルマップを使って世界最大の企業に自分の居場所を知らせている」

「私が妻に宛てたメールに、『そろそろうちの子たちもディズニーランドを楽しめる年頃かな』と書こうものなら、それから1カ月は関連するオンライン広告だらけになる」と、クラインは言う。


「そんな状況でAIに自分の銀行情報に目を通してほしいなどと、みんな思うだろうか。そもそも、どうやってそんな情報にアクセスするのか。そして何か問題が起きたら、法的にはどういう扱いになるのか。本人が画面に表示されたボタンをクリックして、お金が盗まれてしまったとき、誰が責任を問われるのか。こうした問いがたくさんある」

金融商品に組み込まれるAI

全米消費者連盟のアダム・ラスト金融サービス部長も、AIが顧客の資産情報に基づき、顧客にぴったりの銀行や金融商品を提案するというアイデアに疑問を示す。

「こうしたことが生成AIのチャットボットで行われる可能性を、誰もが懸念すべきだ。AIによる個人情報の利用については、まだきちんとしたルールが確立されておらず、今後変わる可能性も十分ある」と、ラストは指摘する。「そうした商品は、顧客が自分の個人情報の管理を強化できる仕組みを用意しておくべきだ。現時点ではそれがない」

※この記事は前編です。後編は2月27日にアップロードされます。

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