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「CEO直下の椅子」が消えていく...CMO不要論まで出た「Cスイート再編」の最前線

SHAVING THE TOP

2025年12月13日(土)10時00分
ボリス・グロイスバーグ(ハーバード大学経営大学院教授)、サラ・アボット(同大学院研究員)
縮む「CEO直下のCスイート」──CMO消滅の波が示す「経営トップ層の大再編」 RAWPIXEL.COM/SHUTTERSTOCK

縮む「CEO直下のCスイート」──CMO消滅の波が示す「経営トップ層の大再編」 RAWPIXEL.COM/SHUTTERSTOCK


近年、企業組織のフラット化が世界的に加速している。中間管理職だけでなく、CEO直属の「Cスイート」と呼ばれる経営幹部層でも役職数の削減が顕著だ。

SHRM(全米人材マネジメント協会)やフォーチュン・グローバル500のデータによれば、CEO直下の人数はここ数年で減少に転じ、従来は増加を続けてきた専門CXOさえ縮小の動きが見られる。

なぜ企業は経営トップ層を減らし始めたのか。その背景と構造変化を、ハーバード大学経営大学院のボリス・グロイスバーグ教授とサラ・アボット研究員が、データと事例をもとに読み解く。


▼目次
上位10社で「CEOの1つ下の層」が15%減
幹部に必要なスキルが爆増

今年、最も話題になったビジネストレンドは「組織のフラット化」かもしれない。

アマゾンではアンディ・ジャシーCEO(最高経営責任者)が管理職を削減し、ビルダー比率(ビルダー=実務者の管理職に対する比率)を15%引き上げることに注力している。

デルも管理職を絞り込み、上位職の負担を増やす方向に動いている。現在はバイスプレジデント(事業部長級)が15人以上、ディレクター(部長級)とシニアマネジャー(課長級)が20人以上の部下を持つ体制を取る。テクノロジー産業だけではない。小売り大手のターゲットは「階層が多すぎ、業務が重複している」ことを理由に組織を縮小した。

ドイツのライフサイエンス企業バイエルも、この分野で積極的な取り組みを見せている。私たちが最近まとめたハーバード大学経営大学院のケーススタディーでは、バイエルのビル・アンダーソンCEOが全社で7800ある管理職のうち5500を削減し、部署によっては管理職1人につき部下が50人に達した事例を取り上げている。

組織のフラット化の議論では、特に中間管理職が注目される。しかし「Cスイート」も例外ではない。Cスイートとは「Chief」で始まるCEO、CFO(最高財務責任者)、COO(最高執行責任者)などの経営トップ層を指す。

長年にわたって増え続けてきたCスイートは、いま縮小に転じている。SHRM(全米人材マネジメント協会)の調査によれば、1990〜2023年の間に、CEOを除くCスイートの平均人数が2.6倍に増えた。

最も大きく増えたのは「最高データ責任者」や「最高レベニュー責任者」といった専門性のある役職だが、ほぼ全てのCスイートの役職者がこの期間に増加した。

しかし、ここ数年でこの拡大傾向は明確に逆転しつつある。SHRMのデータでは、CEOを除くCスイートの役職者が23年には前年比で4.7%減った。

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