最新記事
投資

【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか

2025年11月19日(水)18時40分
岡田禎子 (個人投資家、ファイナンシャル・プランナー)
イオン

yu_photo-shutterstock

<「優待だけが魅力」と言われたイオンの株価が今年に入って2倍に上昇。その背景には、改革による着実な業績改善と、NISA資金の流入、そして、ライバルの存在があった>

「イオンが上場来高値を更新」──半導体やAI関連株が主役のいまの日本株市場で、国内の小売の代表格であるイオン<8267>が話題をさらう日がやってくるとは、誰が想像したでしょうか?

2025年10月、イオンの株価は上場来高値を更新(分割修正後の実質ベース)。11月に入ってからも高値を更新しており、年初来安値からは約2倍の上昇となっています。

イオンの株価

かつては「優待だけが魅力のファミリー株」として、家計と共にある存在だったイオン。しかし現在、明確な成長ストーリーを描く「成長株」として、株式市場で再評価されつつあります。その背景には単なる優待株では終わらない、企業改革のストーリーがありました。

株主優待は人気だが市場の評価は...

イオン株と聞いて個人投資家がまず思い浮かべるのは「オーナーズカード」。保有株に応じて買い物代金の一部がキャッシュバックされる、という株主優待の仕組みで、長らく主婦層を中心に人気を集めてきました。筆者も「イオン株ってどうなの?」とよく訊かれたものです。

株価云々よりも、日常生活で「お得」を手にできる点が重視され、特に2000年代から2010年代にかけては「生活に寄り添う株」の代表として語られることが多くありました。

しかし、株式市場の評価は異なりました。会社の中核である「GMS(総合スーパー)」事業は、広い売り場と人員を抱えるがゆえに収益性が低く「規模はあるが儲からない会社」というレッテルが貼られていたのです。

これを打破しようと、イオンではドラッグストアのウエルシアを傘下に収めるなど、金融やヘルスケアなどでも多角化や再編を行います。それでも、市場では「成長ストーリーとしては弱い」と見られていました。その将来性を確認できるまでは......。

【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生まれた「全く異なる」2つの投資機会とは?

地方自治体
人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に安心な水にアクセスできる社会の実現へ
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシアの核ミサイル部隊、シベリアで演習実施

ワールド

インドネシア、株式市場改革が完了 MSCIの指摘に

ワールド

独連邦債利回り、4日ぶり上昇 中東緊張緩和への期待

ワールド

ホルムズ対応の有志国協議、日本も参加へ 2日夜に初
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 3
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経済政策と石油危機が奏でる「最悪なハーモニー」
  • 4
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 5
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 6
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 7
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 8
    カンヌ映画祭最高賞『シンプル・アクシデント』独占…
  • 9
    「え、なんで?」フライト中に操縦席の窓が覆われて…
  • 10
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 7
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中