米専門職向け「H-1B」ビザ「手数料1500万円」の新大統領令...直後に軌道修正、パニックと怒り
<米国への帰国ラッシュ>
サンフランシスコ空港では、新規制が施行したら帰国できなくなることを恐れて休暇を切り上げたインド人が多くみられた。
エミレーツ航空の19日午後5時5分サンフランシスコ発ドバイ行きの便は、勤務先からの指示を受けたインド人乗客数人が「降りたい」と訴えたため、出発が3時間以上遅れたという。
中国の人気交流サイト(SNS)「Rednote」では、H-1Bビザ保有者が中国などの国に到着してわずか数時間後に急いで米国に戻ることになったという話が投稿された。
大統領令は、「H-1B法とその規制を悪用して賃金を人為的に抑制し、米国民に不利な労働市場をもたらしている」と記述している。企業が賃金を抑える手段となっている同ビザを規制すれば米国人技術者により多くの仕事の機会がもたらされるという論理だ。これに対し、テスラの最高経営責任者(CEO)で南アフリカ生まれのイーロン・マスク氏は、企業が競争力を維持するために必要な高度技術者を呼び込む制度だと反論している。
「Rednote」のある匿名ユーザーは、H-1Bビザ保有者の生活は「奴隷」のようだと指摘した。
米国在住10年のエヌビディアのエンジニアは、日本での休暇を切り上げて戻ってきたサンフランシスコ空港で「現実とは思えない。全てが一瞬にして変わってしまう」と語った。


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