最新記事
インフレ

物価高はクリスマスの子供も直撃 今年はサンタクロースの袋が軽めに

2023年11月20日(月)11時52分
ロイター
ロンドンの玩具店前に登場したサンタクロース

今年の欧米の年末商戦は、玩具の販売不振が予想されている。ロンドンの玩具店前で9月撮影(2023年 ロイター/Peter Nicholls)

今年の欧米の年末商戦は、玩具の販売不振が予想されている。懐具合の寂しい消費者が食品や生活必需品の購入を優先し、玩具を後回しにしているためで、サンタクロースの運ぶクリスマスプレゼントは少なめになるかもしれない。

世界中の消費者が高インフレと経済の成長鈍化に苦しんでおり、11月末の大型セール「ブラックフライデー」から12月末頃にかけて続く年末商戦は今年、必需品以外の商品を扱う小売業者にとってとりわけ厳しいものになると業界幹部は予想している。

「バービー人形」や変形玩具「トランスフォーマー」、ミニカーの「ホットウィール」といった人気商品が依然として子どもたちの欲しい物リストの上位を占めそうだと、英調査会社ユーロモニター・インターナショナルの家電業界マネージャー、ルー・ウィー・テックは予想する。

しかし業界幹部によると、多くの親は今年こうした商品を買うだけの余裕がない。アマゾンのサイトで最も売れ筋のバービー人形「バービー・ポップリベール」は現在の価格が19.99ポンド(24.89ドル)。また保護者のブログによると、ホットウィールの「スコーピオン・プレーセット」の価格は2020年に35ポンドだったが、英アマゾンで今年は60ポンド前後だ。

人形の「ブラッツ」のメーカー、MGAエンターテインメントのアイザック・ラリアン最高経営責任者(CEO)はインタビューで、「消費者にとって今年のホリデーシーズンで最も重要なのは家族のため食事を用意することだ」と話す。

玩具メーカーのハズブロとマテルはすでに業界の販売不振見通しを示している。しかし玩具メーカー4社の幹部や専門家は、今年の年末商戦はこうした予想よりさらに厳しいものになるとみている。ラリアン氏はMGAのクリスマス商戦で、全世界の売上高が前年比で10─12%落ち込むと予想した。

育成ゲーム「たまごっち」を手掛けるバンダイのマネジングディレクター、ニック・オルドリッジ氏は、クリスマスまでの需要が昨年を下回ると見込む。小売店が品揃えを旧製品にシフトさせるため、価格はさらに下がると予想。「過去数年に供給した分の余剰があったことから、在庫一掃セールや大幅な値引きが行われている」と言う。

資産運用
「高市トレード」に「トランプ関税」......相場が荒れる今こそ投資家が目を向ける「世界通貨」とは
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米インドネシア企業、70億ドル超の貿易・投資合意 

ワールド

タイ外相、ミャンマーのASEAN復帰支援に意欲 「

ビジネス

アドバンテスト、第三者が不正アクセス ランサムウエ

ワールド

米がイラン再攻撃なら深刻な結果、ロシア外相が自制呼
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポーランドが「核武装」に意欲、NATO諸国も米国の核の傘を信用できず
  • 2
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」の写真がSNSで話題に、見分け方「ABCDEルール」とは?
  • 3
    ウクライナ戦争が180度変えた「軍事戦略」の在り方...勝利のカギは「精密大量攻撃」に
  • 4
    生き返ったワグネルの「影」、NATO内部に浸透か
  • 5
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 6
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 7
    川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に─…
  • 8
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 9
    中道「大敗北」、最大の原因は「高市ブーム」ではな…
  • 10
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 1
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 4
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 5
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 6
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 7
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 8
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 9
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 10
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中