最新記事

SNS

フェイスブック、米投資家が情報交換する人気グループを強制削除

2021年1月29日(金)10時57分

米フェイスブックは、米投資家の情報交換の場として人気のグループ「ロビンフッド・ストック・トレーダーズ」を削除した。写真は、フェイスブックのロゴ。2020年1月6日に撮影。(2021年 ロイター/Dado Ruvic)

米フェイスブックは、米投資家の情報交換の場として人気のグループ「ロビンフッド・ストック・トレーダーズ」を削除した。グループの管理者は、ゲームストップなどの株価急騰につながったSNS(交流サイト)上の情報交換への対抗策だとの見方を示した。

米国ではこのところ、「レディット」といったSNS上でつながった個人投資家が株取引アプリのロビンフッドなどを使って特定の株を一斉に買い、業績不振による株安を見越して空売りを仕掛けていたヘッジファンドを締め上げる動きが強まっていた。これが米ゲームストップや米映画館チェーン大手AMCエンターテインメント・ホールディング、カナダのソフト会社ブラックベリーの株価急騰につながっていた。

ロビンフッド・ストック・トレーダーズを立ち上げた23歳のアレン・トラン氏は、27日にフェイスブックから15万7000人のメンバーを抱える同グループを停止したと通知を受けたと明かした。ロイターが確認した通知には、「性的搾取」に関するポリシーに違反したとの説明があったが、詳細はなかった。

トラン氏は「レディットのようなフリープラットフォームではなくフェイスブックのグループだったので最初に排除された」と述べた。レディットのチャットルーム「WallStreetBets」では、他に先行して、最近の個人投資家の取引過熱につながった情報が交わされた。トラン氏は、自身のグループの一部メンバーは最近の株取引で何万ドルも稼いだと明らかにした。

フェイスブックは削除を認めたが、それ以上のコメントはなかった。

トラン氏は機関投資家は個人投資家を引き離そうとしていると指摘。「主要な機関は個人投資家の成功に不満を抱いており、標的にできるグループはどれでも標的にするつもりだ」とした。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・議会突入の「戦犯」は誰なのか? トランプと一族、取り巻きたちの全内幕
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
→→→【2021年最新 証券会社ランキング】



20240423issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年4月23日号(4月16日発売)は「老人極貧社会 韓国」特集。老人貧困率は先進国最悪。過酷バイトに食料配給……繫栄から取り残され困窮する高齢者は日本の未来の姿

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエルのミサイルがイラン拠点直撃、空港で爆発音

ワールド

ロシア凍結資産、G7がウクライナ融資の担保に活用検

ビジネス

リスクオフ加速、日経1200円超安 イスラエルがイ

ワールド

トランプ氏口止め事件公判、陪審員12人選任 22日
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 3

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 4

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 5

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 6

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 7

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 8

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 9

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 10

    紅麴サプリ問題を「規制緩和」のせいにする大間違い.…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中