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日本経済日本のGDP1─3月期2次速報、年率-2.2%に上方修正 民間設備投資が上振れ

内閣府が発表した1─3期実質国内総生産(GDP)2次速報値は前期比0.6%減、年率換算では2.2%減となり、1次速報の前期比0.9%減、年率3.4%減から上方修正された。写真は川崎市の三菱ふそうトラック・バスの工場で5月18日撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)
内閣府が8日発表した1─3期実質国内総生産(GDP)2次速報値は前期比0.6%減、年率換算では2.2%減となり、1次速報の前期比0.9%減、年率3.4%減から上方修正された。法人企業統計の結果を受けて民間設備投資が前期比0.5%減から1.9%増に上方修正されたのが最大の要因。 ロイターがまとめた民間調査機関の事前予測では、予測中央値は前期比0.5%減、年率2.1%減だった。
回収率低い法企統計、実勢より上振れか
民間設備投資が上方修正された理由は、再開発や街づくりなど計画に基づく投資、倉庫など物流関係、ソフトウエア投資が底堅いため。
もっとも、法人企業統計の民間設備投資は、新型コロナウイルスの影響で集計率が下がり実勢より上振れていると一部の民間エコノミストがみている。発表後に会見した西村康稔経済再生相も、「法人企業統計は回収率が62.3%と前四半期より10ポイント程度低下しており予断を許さない。法人企業統計の確報値が公表され次第、反映できるタイミングで(1-3月期GDPに)反映したい」と述べた。
民間住宅も前期比4.5%減から同4.2%減に上方修正された。不動産仲介手数料上昇が要因。
一方、民間最終消費支出は前期比0.7%減から0.8%減に下方修正された。飲食・外食サービスが下押しした。民間在庫変動も、下方修正した。
同時発表された2019年度の実質GDPは、1次速報の前年比0.1%減から同0.0%に小幅上方修正された。西村再生相は「日本経済の地力は底堅いものがある」とコメントした。

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