最新記事

日韓関係

日韓、新型コロナウイルスの影響で輸出管理政策対話をテレビ会議で実施 対話継続で一致

2020年3月11日(水)13時17分

経済産業省は、日本と韓国が10―11日に行った輸出管理政策対話において、政策対話と意思疎通を継続していくことで合意したと発表した。写真は都内の経産省。2009年7月撮影(2020年 ロイター)

経済産業省は11日、日本と韓国が10―11日に行った輸出管理政策対話において、政策対話と意思疎通を継続していくことで合意したと発表した。韓国の貿易管理体制の改善を「歓迎」したものの「両国の貿易管理・技術移転管理の実効性が一層向上することを期待するとの認識で一致した」という。

次回会合は韓国で行う。日程などは、今後、準備会合で詰める。

両国が出したリリースには、今回の会合について「韓国側における最近の進展を含めた、両国の法的基盤や体制の改善計画を歓迎」と記された。

日本は、韓国の輸出管理体制の不備などを理由に、手続き簡略化の優遇措置が受けられる「グループA(ホワイト国)」から除外するなどしている。

韓国は、法改正や人員の増強などで体制整備を進めてきたが、改正された法律の施行までは公布から3カ月かかることから「施行されて、効果的に輸出管理に反映されるか注視したい」(経産省幹部)としている。

今回の政策対話は当初、ソウルでの開催を予定していたが、新型コロナウイルスの拡大、それに伴う韓国から日本への入国制限・韓国による発行済みビザの効力停止などを受けて、テレビ会議を用いた会合となった。

日本側からは飯田陽一・貿易経済協力局貿易管理部長、韓国側はイ・ホヒョン産業通商資源部貿易政策官などが出席。午前10時に始まり、午後5時の終了予定時間を大きく超過し、11日午前2時前に終了した。

経産省幹部は、想定していた時間を大きく超えたことについて「昨年12月からの進展のアップデートを想定していたが、双方の取り組み強化や今後の取り組みなどを説明することで時間がかかった」と説明している。

日韓政策対話は、昨年12月16日に約3年半ぶりに再開され、今回は3カ月ぶりの開催となった。

*内容を追加しました。

(清水律子 編集:田中志保)

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・WHO「新型コロナウイルス、パンデミックの脅威に現実味 なお制御可能」
・スペイン、新型コロナウイルス感染者999人に急増 政府が近く支援策発表へ
・韓国、8日の新型コロナウイルス感染は過去10日で最低に 文在寅「安定局面に入る可能性」


20200317issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月17日号(3月10日発売)は「感染症 vs 人類」特集。ペスト、スペイン風邪、エボラ出血熱......。「見えない敵」との戦いの歴史に学ぶ新型コロナウイルスへの対処法。世界は、日本は、いま何をすべきか。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

インド、パキスタンによる国境全域での攻撃発表 パキ

ビジネス

日経平均は続伸、米英貿易合意や円安を好感 TOPI

ビジネス

日本製鉄、今期純利益は42%減の見通し 市場予想比

ビジネス

リクルートHD、今期10%増益予想 米国など求人需
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 2
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..最新技術で分かった「驚くべき姿」とは?
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 5
    骨は本物かニセモノか?...探検家コロンブスの「遺骨…
  • 6
    中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営…
  • 7
    教皇選挙(コンクラーベ)で注目...「漁師の指輪」と…
  • 8
    恥ずかしい失敗...「とんでもない服の着方」で外出し…
  • 9
    韓国が「よく分からない国」になった理由...ダイナミ…
  • 10
    あのアメリカで「車を持たない」選択がトレンドに …
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 7
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 8
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 9
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 10
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中