最新記事

南米

ベネズエラ政府、契約業者に人民元で支払い提案 インフレと経済制裁で自国通貨やドル使えず

2019年11月29日(金)11時24分

ベネズエラ政府と国営石油会社PDVSAは、民間部門の契約業者に対して中国人民元での支払いを提案している。写真はコロンビアとの国境近くの両替商が並べたボリバル紙幣の札束。REUTERS/Girish Gupta

ベネズエラ政府と国営石油会社PDVSAは、民間部門の契約業者に対して中国人民元での支払いを提案している。5人の関係者がロイターに明らかにした。

関係筋によると、少なくとも4社に打診し、企業は検討中という。

これまで政府機関は民間の契約業者に対して、同国の通貨ボリバルや米ドルで支払いを行っていた。ただ、国内のハイパーインフレに加えて、ベネズエラの公共部門との取引を米企業に禁じた米経済制裁の影響で、従来の方法での支払いが困難になっている。

これまでにも政府やPDVSAは、一部の民間企業に対して、原油や金の売却で得たユーロで支払いを行っている。

人民元での支払いにより政府は、米国の金融システムを通さず中国にある資金を活用することができる。ただ、中国での銀行口座開設の手続きは複雑だと2人の関係者は指摘する。

ベネズエラと中国は10年以上前、原油と引き換えに中国が約500億ドルの融資をベネズエラに提供する取り決めを結んでいる。そのため、PDVSAとベネズエラ中央銀行は、中国に金融機関の口座を持っている。

2人のベネズエラ中銀関係者によると、中銀は中国人民銀行の口座に少なくとも人民元で7億ドル相当を持っている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20191203issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

12月3日号(11月26日発売)は「香港のこれから」特集。デモ隊、香港政府、中国はどう動くか――。抵抗が沈静化しても「終わらない」理由とは? また、日本メディアではあまり報じられないデモ参加者の「本音」を香港人写真家・ジャーナリストが描きます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

欧州委、XのAI「Grok」を調査 性的画像生成巡

ワールド

中国、春節中の日本渡航自粛勧告 航空券無料キャンセ

ワールド

OPECプラス有志国、3月の据え置き方針維持か 2

ワールド

インドネシア中銀理事に大統領のおい、議会委員会が指
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 5
    「外国人価格」で日本社会が失うもの──インバウンド…
  • 6
    「楽園のようだった」移住生活が一転...購入価格より…
  • 7
    「20代は5.6万円のオートロック、今は木造3.95万円」…
  • 8
    私たちの体は「食べたもの」でできている...誰もが必…
  • 9
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 10
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 5
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 10
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 7
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中