最新記事

資金調達

クラウドファンディングの「DREIM」モデルとは何か

2015年8月3日(月)19時00分
クリス・バッキンガム ※Dialogue Review Mar/May 2015より転載

 富裕層の投資家の目に留まるようにすることも、実は大切なことだ。クラウドファンディングの初期の段階で多額の資金が入れば、それに越したことはない。

 開始当初から多額の調達ができることは、他の資金提供候補者たちへのセールスポイントにもなる。彼らはさまざまな情報をもとに、資金提供をするかどうかを判断する。高額の投資がすでにあるということは、提案する事業にそれだけの価値を認める人がいることのアピールになる。

 クラウドファンディングを行っている最中には、資金提供者と定期的に(少なくとも週3回程度)連絡をとり、進捗を報告した方がいい。連絡はプラットフォーム上でも、フェイスブックやツイッター、リンクトインなどの外部のソーシャルメディア上でも構わない。こうした窓口を用意しておくことによって、資金提供者の抱く疑問や質問にすばやく対応することができ、安心感を与えることができる。

 こうした窓口を設け、質問に対応したり進捗報告をすることには、もう一つ、重要な意味がある。一つの質問は、特定の個人から発せられ、回答もその個人に対して行われる。だが、そのやり取りがプラットフォームに掲載されれば、当然ながら他の資金提供者も見ることができる。しっかりと見られていることを意識して、質疑応答や進捗報告は本質を外さない、バランスのとれたものになるよう気をつけるべきだ。資金提供者や資金提供を考えている人の気分を害したり、虚偽を疑われても、得なことは一つもない。

[執筆者]
クリス・バッキンガム
クラウドファンディング研究者。これまでに計200万ポンド以上を調達したクラウドファンディング・プロジェクトに関わった。現在、クラウドファンディングについての本を執筆中。ウィンチェスター・スクール・オブ・アートやウィンチェスター大学で教壇に立つ。

編集・企画:情報工場 © 情報工場
johokojo-logo3.jpg


※当記事は「Dialogue Review Mar/May 2015」からの転載記事です
dialogue-logo.jpg


今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

仏大統領府、トランプ氏の薬価巡る発言を「偽情報」と

ワールド

トランプ氏の平和評議会、サウジ・トルコ・エジプト・

ビジネス

トヨタ、降雪の影響で国内3工場3ラインの22日稼働

ワールド

インド経済の成長持続、需要回復で=中銀報告書
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」の写真がSNSで話題に、見分け方「ABCDEルール」とは?
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    韓国が「モンスター」ミサイルを実戦配備 北朝鮮の核開発にらみ軍事戦略を強化
  • 4
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 5
    飛行機よりラク? ソウル〜釜山「110分」へ――韓国が…
  • 6
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 7
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 8
    「怖すぎる...」モルディブで凶暴な魚の群れに「襲撃…
  • 9
    サーモンとマグロは要注意...輸入魚に潜む「永遠の化…
  • 10
    宇宙人の存在「開示」がもたらす金融黙示録──英中銀…
  • 1
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 2
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の船が明かす、古代の人々の「超技術」
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 5
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 6
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 7
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 8
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 9
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で…
  • 10
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中