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TTIP

欧州世論が毛嫌いする「反民主的」な自由貿易協定

なかでも投資家保護をうたうISDS条項は環境破壊や労働基準の低下を招くと警戒の声が

2015年1月23日(金)12時04分
マックス・メッツガー

断固反対 欧州委本部前でTTIPに抗議する農家(昨年12月、ブリュッセル) Dursun Aydemir-Anadolu Agency/Getty Images

 この貿易協定には断固反対、民主主義に反するから、というのがヨーロッパの世論らしい。

 欧州委員会は先週、アメリカとEUで交渉が進む自由貿易協定TTIP(環大西洋貿易投資パートナーシップ)について、オンラインで行った意見聴取の結果を発表。外国企業が投資先の国を訴えることができる、とした問題のISDS(投資家と国家の紛争解決)条項について、「多方面から反対の声が上がった」という。「多くの回答者がTTIPおよびISDSが民主主義に反すると考えている」

 反対派は、環境保護、食品安全、労働基準など外国投資家にとって利益にならない政策が訴訟の標的になると懸念する。実際これまでも、環境汚染で契約解除された米石油メジャーがエクアドル政府を訴え巨額の賠償を勝ち取る、といった事例が相次いでいる。

 これに対し、賛成派は投資相手国による一方的な法律改正や規制から投資家を守る条項は不可欠と主張する。

 今回の調査結果を受けて市民との対話を約束した欧州委員会は、どれほど「民主的」な答えを出すのだろうか。

[2015年1月27日号掲載]

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