最新記事
シリーズ日本再発見

日本のレゴ愛好家はどんな人たちで、何人くらいいるのか?

Fan Creations

2018年08月31日(金)18時15分
森田優介(本誌記者)

2. ウィル・ガルブレイス

●作品名:「イヤースプリッター、映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のドゥーフワゴンをモデルに」

LEGOmookSR180831_2.jpg

Will Galbraith

大阪生まれ、米ネバダ州育ち。2006年から大阪に住む。レゴのおかげで、系統的かつ論理的に考え、生きることができるようになったと話す。

映画に着想を得ることが多いが、ただスクリーンで見たものを再現するだけでは満足しない。自分が得意とするのは、想定された組み立て方と異なる、ブロックの「非合法的なつなげ方」のテクニックだという(もちろん、だからと言ってレゴブロックが壊れるようなことはしない)。これにより、他の熟練したレゴファンから「どうやって作った!?」という反応を得るのがうれしい。

この作品は何度も作り直しているが、最初のモデル制作には約36時間かかった。世の中には非公式の自作パーツや3Dプリンターで作ったパーツを使うレゴファンもいるが、そういったパーツに興味はないという。ただ、この作品には100円均一ショップのダイソーで買ったスピーカーを2個使っている。

Instagram:@legowillgalb/
flickr:https://www.flickr.com/people/lego-will/

3. エドウィン・ナイト

●作品名:「四駆のRV車とサファリトラック」

LEGOmookSR180831_3.jpg

Edwin Knight

ニュージーランド出身で日本在住10年だが、日本のAFOLコミュニティーに関わって15年。今では関西LUGを主宰し、「ジャパン ブリックフェスト」という大規模イベントを運営している。レゴがあれば「不可能はない」――ドラゴンも車もつくれるし、パイロットや医師、野球選手にもなれるということを、子供にも大人にも伝えたいという。

この作品は子供の頃、ボーイスカウトで四駆車に乗って森や砂丘を走った思い出から着想を得たもの。とはいえ、一番の関心は建築物にあり、最も有名なのは大阪城をレゴでつくった作品だ(写真)。多数のメディアに取り上げられた。

日本のレゴファンについて尋ねると、「非常に優れたレゴファンがおり、パーツの使い方やディテールを組み立てる技術が素晴らしい」と言う。

「日本の家やアパートは狭いため、日本人は独自のスタイルを発展させてきた。日本では入手しにくいパーツがあること、高価になることも理由だ。他国と比べ、メカや小さなモデルが多く、電車のモデルを得意とする才能あるレゴファンも多い」

Twitter:@Aeturnus_79
flickr:https://www.flickr.com/people/132657337@N03/

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

英CPI、7月前年比+3.8%に加速 24年1月以

ビジネス

アングル:一部証券の評価損益率、プラス転換で日本株

ビジネス

植田総裁、21日から米国出張 ジャクソンホール会議

ビジネス

中国のPEセカンダリー取引、好調続く見通し 上期は
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 2
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 3
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家のプールを占拠する「巨大な黒いシルエット」にネット戦慄
  • 4
    【クイズ】2028年に完成予定...「世界で最も高いビル…
  • 5
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 6
    広大な駐車場が一面、墓場に...ヨーロッパの山火事、…
  • 7
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 8
    【クイズ】沖縄にも生息、人を襲うことも...「最恐の…
  • 9
    習近平「失脚説」は本当なのか?──「2つのテスト」で…
  • 10
    時速600キロ、中国の超高速リニアが直面する課題「ト…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 3
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 4
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 5
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 6
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 7
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 8
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 9
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 10
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 9
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 10
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中